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title:Sample from the New Testament
date:2015/10/17
source:https://github.com/christos-c/bible-corpus/blob/master/bibles/Japanese.xml
genre:bible
details:A massively parallel corpus: the Bible in 100 languages, Christos Christodoulopoulos and Mark Steedman, Language Resources and Evaluation, 49 (2)
terms of use:Creative Commons license

 1初め に 言 が あっ た 。
 2言 は 神 と共に あっ た 。
 3言 は 神 で あっ た 。
 4この 言 は 初め に 神 と共に あっ た 。
 5すべて の もの は 、 これ によって でき た 。
 6でき た もの の うち 、 一 つ として これ に よら ない もの は なかっ た 。
 7この 言 に 命 が あっ た 。
 8そして この 命 は 人 の 光 で あっ た 。
 9光 は やみ の 中 に 輝い て いる 。
 10そして 、 やみ は これ に 勝た なかっ た 。
 11ここ に ひとり の 人 が あっ て 、 神 から つかわさ れ て い た 。
 12その 名 を ヨハネ と 言っ た 。
 13この 人 は あかし の ため に き た 。
 14光 について あかし を し 、 彼 によって すべて の 人 が 信じる ため で ある 。
 15彼 は 光 で は なく 、 ただ 、 光 について あかし を する ため に き た の で ある 。
 16すべて の 人 を 照す まこと の 光 が あっ て 、 世 に き た 。
 17彼 は 世 に い た 。
 18そして 、 世 は 彼 によって でき た の で ある が 、 世 は 彼 を 知ら ずに い た 。
 19彼 は 自分 の ところ に き た のに 、 自分 の 民 は 彼 を 受けいれ なかっ た 。
 20しかし 、 彼 を 受けいれ た 者 、 すなわち 、 その 名 を 信じ た 人々 に は 、 彼 は 神 の 子 と なる 力 を 与え た の で ある 。
 21それら の 人 は 、 血すじ に よら ず 、 肉 の 欲 に よら ず 、 また 、 人 の 欲 に も よら ず 、 ただ 神 によって 生れ た の で ある 。
 22そして 言 は 肉体 と なり 、 わたしたち の うち に 宿っ た 。
 23わたしたち は その 栄光 を 見 た 。
 24それ は 父 の ひとり子 として の 栄光 で あっ て 、 めぐみ と まこと と に 満ち て い た 。
 25ヨハネ は 彼 について あかし を し 、 叫ん で 言っ た 、
 26『 わたし の あと に 来る かた は 、 わたし よりも すぐれ た かた で ある 。 わたし よりも 先 に おら れ た から で ある 』 と わたし が 言っ た の は 、 この 人 の こと で ある 」 。
 27わたしたち すべて の 者 は 、 その 満ち満ち て いる もの の 中 から 受け て 、 めぐみ に めぐみ を 加え られ た 。
 28律法 は モーセ をとおして 与え られ 、 めぐみ と まこと と は 、 イエス・キリスト をとおして き た の で ある 。
 29神 を 見 た 者 は まだ ひとり も い ない 。
 30ただ 父 の ふところ に いる ひとり子 なる 神 だけ が 、 神 を あらわし た の で ある 。
 31さて 、 ユダヤ人たち が 、 エルサレム から 祭司たち や レビ人たち を ヨハネ の もと に つかわし て 、 「 あなた は どなた です か 」 と 問わ せ た が 、 その 時 ヨハネ が 立て た あかし は 、 こう で あっ た 。
 32すなわち 、 彼 は 告白 し て 否ま ず 、 「 わたし は キリスト で は ない 」 と 告白 し た 。
 33そこで 、 彼ら は 問う た 、
 34「 それでは 、 どなた な の です か 、
 35あなた は エリヤ です か 」 。
 36彼 は 「 いや 、 そう で は ない 」 と 言っ た 。
 37「 では 、 あの 預言者 です か 」 。
 38彼 は 「 いいえ 」 と 答え た 。
 39そこで 、 彼ら は 言っ た 、
 40「 あなた は どなた です か 。
 41わたしたち を つかわし た 人々 に 、 答 を 持っ て 行ける よう に し て いただき たい 。
 42あなた 自身 を だれ だ と 考える の です か 」 。
 43彼 は 言っ た 、
 44「 わたし は 、 預言者 イザヤ が 言っ た よう に 、 『 主 の 道 を まっすぐ に せよ と 荒野 で 呼ばわる 者 の 声 』 で ある 」 。
 45つかわさ れ た 人たち は 、 パリサイ人 で あっ た 。
 46彼ら は ヨハネ に 問う て 言っ た 、
 47「 では 、 あなた が キリスト で も エリヤ で も また あの 預言者 で も ない の なら 、 なぜ バプテスマ を 授ける の です か 」 。
 48ヨハネ は 彼ら に 答え て 言っ た 、
 49「 わたし は 水 で バプテスマ を 授ける が 、 あなたがた の 知ら ない かた が 、 あなたがた の 中 に 立っ て おら れる 。
 50それ が わたし の あと に あと に おいで に なる 方 で あっ て 、 わたし は その 人 の くつ の ひも を 解く 値うち も ない 」 。
 51これら の こと は 、 ヨハネ が バプテスマ を 授け て い た ヨルダン の 向こう の ベタニヤ で あっ た の で ある 。
 52その 翌日 、 ヨハネ は イエス が 自分 の 方 に こ られる の を 見 て 言っ た 、
 53「 見よ 、 世 の 罪 を 取り除く 神 の 小羊 。
 54『 わたし の あと に 来る かた は 、 わたし よりも すぐれ た かた で ある 。 わたし よりも 先 に おら れ た から で ある 』 と わたし が 言っ た の は 、 この 人 の こと で ある 。
 55わたし は この かた を 知ら なかっ た 。
 56しかし 、 この かた が イスラエル に 現れ て くださる その こと の ため に 、 わたし は き て 、 水 で バプテスマ を 授け て いる の で ある 」 。
 57ヨハネ は また あかし を し て 言っ た 、
 58「 わたし は 、 御霊 が はと の よう に 天 から 下っ て 、 彼 の 上 に とどまる の を 見 た 。
 59わたし は この 人 を 知ら なかっ た 。
 60しかし 、 水 で バプテスマ を 授ける よう に と 、 わたし を おつかわし に なっ た その かた が 、 わたし に 言わ れ た 、
 61『 ある 人 の 上 に 、 御霊 が 下っ て とどまる の を 見 たら 、 その 人 こそ は 、 御霊 によって バプテスマ を 授ける かた で ある 』 。
 62わたし は それ を 見 た ので 、 この かた こそ 神 の 子 で ある と 、 あかし を し た の で ある 」 。
 63その 翌日 、 ヨハネ は また ふたり の 弟子たち と 一緒 に 立っ て い た が 、 イエス が 歩い て おら れる の に 目 を とめ て 言っ た 、
 64「 見よ 、 神 の 小羊 」 。
 65その ふたり の 弟子 は 、 ヨハネ が そう 言う の を 聞い て 、 イエス に つい て 行っ た 。
 66イエス は ふり向き 、 彼ら が つい て くる の を 見 て 言わ れ た 、
 67「 何 か 願い が ある の か 」 。
 68彼ら は 言っ た 、
 69「 ラビ ( 訳し て 言え ば 、 先生 ) どこ に おとまり な の です か 」 。
 70イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 71「 き て ごらん なさい 。
 72そう し たら わかる だろう 」 。
 73そこで 彼ら は つい て 行っ て 、 イエス の 泊まっ て おら れる 所 を 見 た 。
 74そして 、 その 日 は イエス の ところ に 泊まっ た 。
 75時 は 午後 四 時 ごろ で あっ た 。
 76ヨハネ から 聞い て 、 イエス に つい て 行っ た ふたり の うち の ひとり は 、 シモン・ペテロ の 兄弟 アンデレ で あっ た 。
 77彼 は まず 自分 の 兄弟 シモン に 出会っ て 言っ た 、
 78「 わたしたち は メシヤ ( 訳せ ば 、 キリスト ) に いま 出会っ た 」 。
 79そして シモン を イエス の もと に つれ て き た 。
 80イエス は 彼 に 目 を とめ て 言わ れ た 、
 81「 あなた は ヨハネ の 子 シモン で ある 。
 82あなた を ケパ ( 訳せ ば 、 ペテロ ) と 呼ぶ こと に する 」 。
 83その 翌日 、 イエス は ガリラヤ に 行こ う と さ れ た が 、 ピリポ に 出会っ て 言わ れ た 、
 84「 わたし に 従っ て き なさい 」 。
 85ピリポ は 、 アンデレ と ペテロ と の 町 ベツサイダ の 人 で あっ た 。
 86この ピリポ が ナタナエル に 出会っ て 言っ た 、
 87「 わたしたち は 、 モーセ が 律法 の 中 に しるし て おり 、 預言者たち が しるし て い た 人 、 ヨセフ の 子 、 ナザレ の イエス に いま 出会っ た 」 。
 88ナタナエル は 彼 に 言っ た 、
 89「 ナザレ から 、 なん の よい もの が 出 よう か 」 。
 90ピリポ は 彼 に 言っ た 、
 91「 き て 見 なさい 」 。
 92イエス は ナタナエル が 自分 の 方 に 来る の を 見 て 、 彼 について 言わ れ た 、
 93「 見よ 、
 94あの 人 こそ 、 ほんとう の イスラエル人 で ある 。
 95その 心 に は 偽り が ない 」 。
 96ナタナエル は 言っ た 、
 97「 どうして わたし を ご存じ な の です か 」 。
 98イエス は 答え て 言わ れ た 、
 99「 ピリポ が あなた を 呼ぶ 前 に 、 わたし は あなた が 、 いちじく の 木 の 下 に いる の を 見 た 」 。
 100ナタナエル は 答え た 、
 101「 先生 、 あなた は 神 の 子 です 。
 102あなた は イスラエル の 王 です 」 。
 103イエス は 答え て 言わ れ た 、
 104「 あなた が 、 いちじく の 木 の 下 に いる の を 見 た と 、 わたし が 言っ た ので 信じる の か 。
 105これ よりも 、 もっと 大きな こと を 、 あなた は 見る であろう 」 。
 106また 言わ れ た 、
 107「 よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 108天 が 開け て 、 神 の 御使たち が 人 の 子 の 上 に 上り下り する の を 、 あなたがた は 見る であろう 」 。
 109三 日目 に ガリラヤ の カナ に 婚礼 が あっ て 、 イエス の 母 が そこ に い た 。
 110イエス も 弟子たち も 、 その 婚礼 に 招か れ た 。
 111ぶどう酒 が なくなっ た ので 、 母 は イエス に 言っ た 、
 112「 ぶどう酒 が なくなっ て しまい まし た 」 。
 113イエス は 母 に 言わ れ た 、
 114「 婦人 よ 、 あなた は 、 わたし と 、 なん の 係わり が あり ます か 。
 115わたし の 時 は 、 まだ き て い ませ ん 」 。
 116母 は 僕たち に 言っ た 、
 117「 このかた が 、 あなたがた に 言いつける こと は 、 なん でも し て 下さい 」 。
 118そこ に は 、 ユダヤ人 の きよめ の ならわし に 従っ て 、 それぞれ 四 、 五 斗 も はいる 石 の 水がめ が 、 六 つ 置い て あっ た 。
 119イエス は 彼ら に 「 かめ に 水 を いっぱい 入れ なさい 」 と 言わ れ た ので 、 彼ら は 口 の ところ まで いっぱい に 入れ た 。
 120そこで 彼ら に 言わ れ た 、
 121「 さあ 、 くん で 、 料理がしら の ところ に 持っ て 行き なさい 」 。
 122すると 、 彼ら は 持っ て 行っ た 。
 123料理がしら は 、 ぶどう酒 に なっ た 水 を なめ て み た が 、 それ が どこ から き た の か 知ら なかっ た ので 、 ( 水 を くん だ 僕たち は 知っ て い た ) 花婿 を 呼ん で 言っ た 、
 124「 どんな 人 でも 、 初め に よい ぶどう酒 を 出し て 、 酔い が まわっ た ころ に わるい の を 出す もの だ 。
 125それだのに 、 あなた は よい ぶどう酒 を 今 まで とっ て おか れ まし た 」 。
 126イエス は 、 この 最初 の しるし を ガリラヤ の カナ で 行い 、 その 栄光 を 現さ れ た 。
 127そして 弟子たち は イエス を 信じ た 。
 128その のち 、 イエス は 、 その 母 、 兄弟たち 、 弟子たち と 一緒 に 、 カペナウム に 下っ て 、 幾 日 か そこ に とどまら れ た 。
 129さて 、 ユダヤ人 の 過越 の 祭 が 近づい た ので 、 イエス は エルサレム に 上ら れ た 。
 130そして 牛 、 羊 、 はと を 売る 者 や 両替 する 者 など が 宮 の 庭 に すわり込ん で いる の を ごらん に なっ て 、 なわ で むち を 造り 、 羊 も 牛 も みな 宮 から 追いだし 、 両替人 の 金 を 散らし 、 その 台 を ひっくりかえし 、 はと を 売る 人々 に は 「 これら の もの を 持っ て 、 ここ から 出 て 行け 。 わたし の 父 の 家 を 商売 の 家 と する な 」 と 言わ れ た 。
 131弟子たち は 、 「 あなた の 家 を 思う 熱心 が 、 わたし を 食い つくす であろう 」 と 書い て ある こと を 思い出し た 。
 132そこで 、 ユダヤ人 は イエス に 言っ た 、
 133「 こんな こと を する からには 、 どんな しるし を わたしたち に 見せ て くれ ます か 」 。
 134イエス は 彼ら に 答え て 言わ れ た 、
 135「 この 神殿 を こわし たら 、 わたし は 三 日 の うち に 、 それ を 起す であろう 」 。
 136そこで 、 ユダヤ人たち は 言っ た 、
 137「 この 神殿 を 建てる の に は 、 四十六 年 も かかっ て い ます 。
 138それだのに 、 あなた は 三 日 の うち に 、 それ を 建てる の です か 」 。
 139イエス は 自分 の からだ で ある 神殿 の こと を 言わ れ た の で ある 。
 140それで 、 イエス が 死人 の 中 から よみがえっ た とき 、 弟子たち は イエス が こう 言わ れ た こと を 思い出し て 、 聖書 と イエス の この 言葉 と を 信じ た 。
 141過越 の 祭 の 間 、 イエス が エルサレム に 滞在 し て おら れ た とき 、 多く の 人々 は 、 その 行わ れ た しるし を 見 て 、 イエス の 名 を 信じ た 。
 142しかし イエス ご自身 は 、 彼ら に 自分 を お任せ に なら なかっ た 。
 143それ は 、 すべて の 人 を 知っ て おら れ 、 また 人 について あかし する 者 を 、 必要 と さ れ なかっ た から で ある 。
 144それ は 、 ご自身 人 の 心 の 中 に ある こと を 知っ て おら れ た から で ある 。
 145パリサイ人 の ひとり で 、 その 名 を ニコデモ と いう ユダヤ人 の 指導者 が あっ た 。
 146この 人 が 夜 イエス の もと に き て 言っ た 、
 147「 先生 、 わたしたち は あなた が 神 から こ られ た 教師 で ある こと を 知っ て い ます 。
 148神 が ご一緒 で ない なら 、 あなた が なさっ て おら れる よう な しるし は 、 だれ に も でき は し ませ ん 」 。
 149イエス は 答え て 言わ れ た 、
 150「 よくよく あなた に 言っ て おく 。
 151だれ でも 新しく 生れ なけれ ば 、 神 の 国 を 見る こと は でき ない 」 。
 152ニコデモ は 言っ た 、
 153「 人 は 年 を とっ て から 生れる こと が 、 どうして でき ます か 。
 154もう 一 度 、 母 の 胎 に はいっ て 生れる こと が でき ましょ う か 」 。
 155イエス は 答え られ た 、
 156「 よくよく あなた に 言っ て おく 。
 157だれ でも 、 水 と 霊 と から 生れ なけれ ば 、 神 の 国 に はいる こと は でき ない 。
 158肉 から 生れる 者 は 肉 で あり 、 霊 から 生れる 者 は 霊 で ある 。
 159あなたがた は 新しく 生れ なけれ ば なら ない と 、 わたし が 言っ た からとて 、 不思議 に 思う に は 及ば ない 。
 160風 は 思い の まま に 吹く 。
 161あなた は その 音 を 聞く が 、 それ が どこ から き て 、 どこ へ 行く か は 知ら ない 。
 162霊 から 生れる 者 も みな 、 それ と 同じ で ある 」 。
 163ニコデモ は イエス に 答え て 言っ た 、
 164「 どうして 、 そんな こと が あり 得 ましょ う か 」 。
 165イエス は 彼 に 答え て 言わ れ た 、
 166「 あなた は イスラエル の 教師 で あり ながら 、 これ ぐらい の こと が わから ない の か 。
 167よくよく 言っ て おく 。
 168わたしたち は 自分 の 知っ て いる こと を 語り 、 また 自分 の 見 た こと を あかし し て いる のに 、 あなたがた は わたしたち の あかし を 受けいれ ない 。
 169わたし が 地上 の こと を 語っ て いる のに 、 あなたがた が 信じ ない ならば 、 天上 の こと を 語っ た 場合 、 どうして それ を 信じる だろう か 。
 170天 から 下っ て き た 者 、 すなわち 人 の 子 の ほか に は 、 だれ も 天 に 上っ た 者 は ない 。
 171そして 、 ちょうど モーセ が 荒野 で へび を 上げ た よう に 、 人 の 子 も また 上げ られ なけれ ば なら ない 。
 172それ は 彼 を 信じる 者 が 、 すべて 永遠 の 命 を 得る ため で ある 」 。
 173神 は その ひとり子 を 賜わっ た ほど に 、 この世 を 愛し て 下さっ た 。
 174それ は 御子 を 信じる 者 が ひとり も 滅び ない で 、 永遠 の 命 を 得る ため で ある 。
 175神 が 御子 を 世 に つかわさ れ た の は 、 世 を さばく ため で は なく 、 御子 によって 、 この世 が 救わ れる ため で ある 。
 176彼 を 信じる 者 は 、 さばか れ ない 。
 177信じ ない 者 は 、 すでに さばか れ て いる 。
 178神 の ひとり子 の 名 を 信じる こと を し ない から で ある 。
 179その さばき という の は 、 光 が この世 に き た のに 、 人々 は その おこない が 悪い ため に 、 光 よりも やみ の 方 を 愛し た こと で ある 。
 180悪 を 行っ て いる 者 は みな 光 を 憎む 。
 181そして 、 その おこない が 明るみ に 出さ れる の を 恐れ て 、 光 に こ よう と は し ない 。
 182しかし 、 真理 を 行っ て いる 者 は 光 に 来る 。
 183その 人 の おこない の 、 神 に あっ て なさ れ た という こと が 、 明らか に さ れる ため で ある 。
 184この のち 、 イエス は 弟子たち と ユダヤ の 地 に 行き 、 彼ら と 一緒 に そこ に 滞在 し て 、 バプテスマ を 授け て おら れ た 。
 185ヨハネ も サリム に 近い アイノン で 、 バプテスマ を 授け て い た 。
 186そこ に は 水 が たくさん あっ た から で ある 。
 187人々 が ぞくぞく と やってき て バプテスマ を 受け て い た 。
 188その とき 、 ヨハネ は まだ 獄 に 入れ られ て は い なかっ た 。
 189ところが 、 ヨハネ の 弟子たち と ひとり の ユダヤ人 と の 間 に 、 きよめ の こと で 争論 が 起っ た 。
 190そこで 彼ら は ヨハネ の ところ に き て 言っ た 、
 191「 先生 、 ごらん 下さい 。
 192ヨルダン の 向こう で あなた と 一緒 に い た こと が あり 、 そして 、 あなた が あかし を し て おら れ た あの かた が 、 バプテスマ を 授け て おり 、 皆 の 者 が 、 その かた の ところ へ 出かけ て い ます 」 。
 193ヨハネ は 答え て 言っ た 、
 194「 人 は 天 から 与え られ なけれ ば 、 何もの も 受ける こと は でき ない 。
 195『 わたし は キリスト で は なく 、 その かた よりも 先 に つかわさ れ た 者 で ある 』 と 言っ た こと を あかし し て くれる の は 、 あなたがた 自身 で ある 。
 196花嫁 を もつ 者 は 花婿 で ある 。
 197花婿 の 友人 は 立っ て 彼 の 声 を 聞き 、 その 声 を 聞い て 大いに 喜ぶ 。
 198こうして 、 この 喜び は わたし に 満ち足り て いる 。
 199彼 は 必ず 栄え 、 わたし は 衰える 。
 200上 から 来る 者 は 、 すべて の もの の 上 に ある 。
 201地 から 出る 者 は 、 地 に 属する 者 で あっ て 、 地 の こと を 語る 。
 202天 から 来る 者 は 、 すべて の もの の 上 に ある 。
 203彼 は その 見 た ところ 、 聞い た ところ を あかし し て いる が 、 だれ も その あかし を 受けいれ ない 。
 204しかし 、 その あかし を 受けいれる 者 は 、 神 が まこと で ある こと を 、 たしか に 認め た の で ある 。
 205神 が おつかわし に なっ た かた は 、 神 の 言葉 を 語る 。
 206神 は 聖霊 を 限りなく 賜う から で ある 。
 207父 は 御子 を 愛し て 、 万物 を その 手 に お与え に なっ た 。
 208御子 を 信じる 者 は 永遠 の 命 を もつ 。
 209御子 に 従わ ない 者 は 、 命 に あずかる こと が ない ばかりか 、 神 の 怒り が その 上 に とどまる の で ある 」 。
 210イエス が 、 ヨハネ よりも 多く 弟子 を つくり 、 また バプテスマ を 授け て おら れる という こと を 、 パリサイ人たち が 聞き 、 それ を 主 が 知ら れ た とき 、 ( しかし 、 イエス みずから が 、 バプテスマ を お授け に なっ た の で は なく 、 その 弟子たち で あっ た ) ユダヤ を 去っ て 、 また ガリラヤ へ 行か れ た 。
 211しかし 、 イエス は サマリヤ を 通過 し なけれ ば なら なかっ た 。
 212そこで 、 イエス は サマリヤ の スカル という 町 に おいで に なっ た 。
 213この 町 は 、 ヤコブ が その 子 ヨセフ に 与え た 土地 の 近く に あっ た が 、 そこ に ヤコブ の 井戸 が あっ た 。
 214イエス は 旅 の 疲れ を 覚え て 、 その まま 、 この 井戸 の そば に すわっ て おら れ た 。
 215時 は 昼 の 十二 時 ごろ で あっ た 。
 216ひとり の サマリヤ の 女 が 水 を くみ に き た ので 、 イエス は この 女 に 、 「 水 を 飲ま せ て 下さい 」 と 言わ れ た 。
 217弟子たち は 食物 を 買い に 町 に 行っ て い た の で ある 。
 218すると 、 サマリヤ の 女 は イエス に 言っ た 、
 219「 あなた は ユダヤ人 で あり ながら 、 どうして サマリヤ の 女 の わたし に 、 飲ま せ て くれ と おっしゃる の です か 」 。
 220これ は 、 ユダヤ人 は サマリヤ人 と 交際 し て い なかっ た から で ある 。
 221イエス は 答え て 言わ れ た 、
 222「 もし あなた が 神 の 賜物 の こと を 知り 、 また 、 『 水 を 飲ま せ て くれ 』 と 言っ た 者 が 、 だれ で ある か 知っ て い た ならば 、 あなた の 方 から 願い出 て 、 その 人 から 生ける 水 を もらっ た こと で あろ う 」 。
 223女 は イエス に 言っ た 、
 224「 主 よ 、 あなた は 、 くむ 物 を お持ち に なら ず 、 その 上 、 井戸 は 深い の です 。
 225その 生ける 水 を 、 どこ から 手に入れる の です か 。
 226あなた は 、 この 井戸 を 下さっ た わたしたち の 父 ヤコブ よりも 、 偉い かた な の です か 。
 227ヤコブ 自身 も 飲み 、 その 子ら も 、 その 家畜 も 、 この 井戸 から 飲ん だ の です が 」 。
 228イエス は 女 に 答え て 言わ れ た 、
 229「 この 水 を 飲む 者 は だれ でも 、 また かわく であろう 。
 230しかし 、 わたし が 与える 水 を 飲む 者 は 、 いつ まで も 、 かわく こと が ない ばかりか 、 わたし が 与える 水 は 、 その 人 の うち で 泉 と なり 、 永遠 の 命 に 至る 水 が 、 わきあがる であろう 」 。
 231女 は イエス に 言っ た 、
 232「 主 よ 、 わたし が かわく こと が なく 、 また 、 ここ に くみ に こ なくて も よい よう に 、 その 水 を わたし に 下さい 」 。
 233イエス は 女 に 言わ れ た 、
 234「 あなた の 夫 を 呼び に 行っ て 、 ここ に 連れ て き なさい 」 。
 235女 は 答え て 言っ た 、
 236「 わたし に は 夫 は あり ませ ん 」 。
 237イエス は 女 に 言わ れ た 、
 238「 夫 が ない と 言っ た の は 、 もっとも だ 。
 239あなた に は 五 人 の 夫 が あっ た が 、 今 の は あなた の 夫 で は ない 。
 240あなた の 言葉 の とおり で ある 」 。
 241女 は イエス に 言っ た 、
 242「 主 よ 、 わたし は あなた を 預言者 と 見 ます 。
 243わたしたち の 先祖 は 、 この 山 で 礼拝 を し た の です が 、 あなたがた は 礼拝 す べき 場所 は 、 エルサレム に ある と 言っ て い ます 」 。
 244イエス は 女 に 言わ れ た 、
 245「 女 よ 、 わたし の 言う こと を 信じ なさい 。
 246あなたがた が 、 この 山 で も 、 また エルサレム で も ない 所 で 、 父 を 礼拝 する 時 が 来る 。
 247あなたがた は 自分 の 知ら ない もの を 拝ん で いる が 、 わたしたち は 知っ て いる かた を 礼拝 し て いる 。
 248救 は ユダヤ人 から 来る から で ある 。
 249しかし 、 まこと の 礼拝 を する 者たち が 、 霊 と まこと と を もっ て 父 を 礼拝 する 時 が 来る 。
 250そうだ 、 今 き て いる 。
 251父 は 、 この よう な 礼拝 を する 者たち を 求め て おら れる から で ある 。
 252神 は 霊 で ある から 、 礼拝 を する 者 も 、 霊 と まこと と を もっ て 礼拝 す べき で ある 」 。
 253女 は イエス に 言っ た 、
 254「 わたし は 、 キリスト と 呼ば れる メシヤ が こ られる こと を 知っ て い ます 。
 255その かた が こ られ た ならば 、 わたしたち に 、 いっさい の こと を 知らせ て 下さる でしょう 」 。
 256イエス は 女 に 言わ れ た 、
 257「 あなた と 話 を し て いる この わたし が 、 それ で ある 」 。
 258その とき 、 弟子たち が 帰っ て 来 て 、 イエス が ひとり の 女 と 話し て おら れる の を 見 て 不思議 に 思っ た が 、 しかし 、 「 何 を 求め て おら れ ます か 」 と も 、 「 何 を 彼女 と 話し て おら れる の です か 」 と も 、 尋ねる 者 は ひとり も なかっ た 。
 259この 女 は 水がめ を その まま そこ に 置い て 町 に 行き 、 人々 に 言っ た 、
 260「 わたし の し た こと を 何 もかも 、 言いあて た 人 が い ます 。
 261さあ 、 見 に き て ごらん なさい 。
 262もしかしたら 、 この 人 が キリスト かも 知れ ませ ん 」 。
 263人々 は 町 を 出 て 、 ぞくぞく と イエス の ところ へ 行っ た 。
 264その 間 に 弟子たち は イエス に 、 「 先生 、 召しあがっ て ください 」 と すすめ た 。
 265ところが 、 イエス は 言わ れ た 、
 266「 わたし に は 、 あなたがた の 知ら ない 食物 が ある 」 。
 267そこで 、 弟子たち が 互 に 言っ た 、
 268「 だれ か が 、 何 か 食べる もの を 持っ て き て さしあげ た の であろう か 」 。
 269イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 270「 わたし の 食物 という の は 、 わたし を つかわさ れ た かた の みこころ を 行い 、 その みわざ を なし遂げる こと で ある 。
 271あなたがた は 、 刈入れ時 が 来る まで に は 、 まだ 四 か月 ある と 、 言っ て いる で は ない か 。
 272しかし 、 わたし は あなたがた に 言う 。
 273目 を あげ て 畑 を 見 なさい 。
 274はや 色づい て 刈入れ を 待っ て いる 。
 275刈る 者 は 報酬 を 受け て 、 永遠 の 命 に 至る 実 を 集め て いる 。
 276まく 者 も 刈る 者 も 、 共々 に 喜ぶ ため で ある 。
 277そこで 、 『 ひとり が まき 、 ひとり が 刈る 』 という ことわざ が 、 ほんとう の こと と なる 。
 278わたし は 、 あなたがた を つかわし て 、 あなたがた が その ため に 労苦 し なかっ た もの を 刈りとら せ た 。
 279ほか の 人々 が 労苦 し 、 あなたがた は 、 彼ら の 労苦 の 実 に あずかっ て いる の で ある 」 。
 280さて 、 この 町 から き た 多く の サマリヤ人 は 、 「 この 人 は 、 わたし の し た こと を 何 もかも 言いあて た 」 と あかし し た 女 の 言葉 によって 、 イエス を 信じ た 。
 281そこで 、 サマリヤ人たち は イエス の もと に き て 、 自分たち の ところ に 滞在 し て いただき たい と 願っ た ので 、 イエス は そこ に ふつ か 滞在 さ れ た 。
 282そして なお 多く の 人々 が 、 イエス の 言葉 を 聞い て 信じ た 。
 283彼ら は 女 に 言っ た 、
 284「 わたしたち が 信じる の は 、 もう あなた が 話し て くれ た から で は ない 。
 285自分自身 で 親しく 聞い て 、 この 人 こそ まこと に 世 の 救主 で ある こと が 、 わかっ た から で ある 」 。
 286ふつ か の 後 に 、 イエス は ここ を 去っ て ガリラヤ へ 行か れ た 。
 287イエス は みずから はっきり 、 「 預言者 は 自分 の 故郷 で は 敬わ れ ない もの だ 」 と 言わ れ た の で ある 。
 288ガリラヤ に 着か れる と 、 ガリラヤ の 人たち は イエス を 歓迎 し た 。
 289それ は 、 彼ら も 祭 に 行っ て い た ので 、 その 祭 の 時 、 イエス が エルサレム で なさ れ た こと を ことごとく 見 て い た から で ある 。
 290イエス は 、 また ガリラヤ の カナ に 行か れ た 。
 291そこ は 、 かつて 水 を ぶどう酒 に かえ られ た 所 で ある 。
 292ところが 、 病気 を し て いる むすこ を 持つ ある 役人 が カペナウム に い た 。
 293この 人 が 、 ユダヤ から ガリラヤ に イエス の き て おら れる こと を 聞き 、 みもと に き て 、 カペナウム に 下っ て 、 彼 の 子 を なおし て いただき たい と 、 願っ た 。
 294その 子 が 死に かかっ て い た から で ある 。
 295そこで 、 イエス は 彼 に 言わ れ た 、
 296「 あなたがた は 、 しるし と 奇跡 と を 見 ない 限り 、 決して 信じ ない だろう 」 。
 297この 役人 は イエス に 言っ た 、
 298「 主 よ 、 どうぞ 、 子供 が 死な ない うち に き て 下さい 」 。
 299イエス は 彼 に 言わ れ た 、
 300「 お帰り なさい 。
 301あなた の むすこ は 助かる の だ 」 。
 302彼 は 自分 に 言わ れ た イエス の 言葉 を 信じ て 帰っ て 行っ た 。
 303その 下っ て 行く 途中 、 僕たち が 彼 に 出会い 、 その 子 が 助かっ た こと を 告げ た 。
 304そこで 、 彼 は 僕たち に 、 その なおり はじめ た 時刻 を 尋ね て み たら 、 「 きのう の 午後 一 時 に 熱 が 引き まし た 」 と 答え た 。
 305それ は 、 イエス が 「 あなた の むすこ は 助かる の だ 」 と 言わ れ た の と 同じ 時刻 で あっ た こと を 、 この 父 は 知っ て 、 彼 自身 も その 家族 一同 も 信じ た 。
 306これ は 、 イエス が ユダヤ から ガリラヤ に き て なさ れ た 第二 の しるし で ある 。
 307この のち 、 ユダヤ人 の 祭 が あっ た ので 、 イエス は エルサレム に 上ら れ た 。
 308エルサレム に ある 羊 の 門 の そば に 、 ヘブル語 で ベテスダ と 呼ば れる 池 が あっ た 。
 309そこ に は 五 つ の 廊 が あっ た 。
 310その 廊 の 中 に は 、 病人 、 盲人 、 足なえ 、 やせ衰え た 者 など が 、 大ぜい からだ を 横たえ て い た 。
 311〔 彼ら は 水 の 動く の を 待っ て い た の で ある 。
 312それ は 、 時々 、 主 の 御使 が この 池 に 降り て き て 水 を 動かす こと が ある が 、 水 が 動い た 時 まっ先 に はいる 者 は 、 どんな 病気 に かかっ て い て も 、 いやさ れ た から で ある 。 〕
 313さて 、 そこ に 三十八 年 の あいだ 、 病気 に 悩ん で いる 人 が あっ た 。
 314イエス は その 人 が 横 に なっ て いる の を 見 、 また 長い 間 わずらっ て い た の を 知っ て 、 その 人 に 「 なおり たい の か 」 と 言わ れ た 。
 315この 病人 は イエス に 答え た 、
 316「 主 よ 、 水 が 動く 時 に 、 わたし を 池 の 中 に 入れ て くれる 人 が い ませ ん 。
 317わたし が はいり かける と 、 ほか の 人 が 先 に 降り て 行く の です 」 。
 318イエス は 彼 に 言わ れ た 、
 319「 起き て 、 あなた の 床 を 取りあげ 、 そして 歩き なさい 」 。
 320すると 、 この 人 は すぐ に いやさ れ 、 床 を とりあげ て 歩い て 行っ た 。
 321その 日 は 安息日 で あっ た 。
 322そこで ユダヤ人たち は 、 その いやさ れ た 人 に 言っ た 、
 323「 きょう は 安息日 だ 。
 324床 を 取りあげる の は 、 よろしく ない 」 。
 325彼 は 答え た 、
 326「 わたし を なおし て 下さっ た かた が 、 床 を 取りあげ て 歩け と 、 わたし に 言わ れ まし た 」 。
 327彼ら は 尋ね た 、
 328「 取りあげ て 歩け と 言っ た 人 は 、 だれ か 」 。
 329しかし 、 この いやさ れ た 人 は 、 それ が だれ で ある か 知ら なかっ た 。
 330群衆 が その 場 に い た ので 、 イエス は そっと 出 て 行か れ た から で ある 。
 331その のち 、 イエス は 宮 で その 人 に 出会っ た ので 、 彼 に 言わ れ た 、
 332「 ごらん 、
 333あなた は よく なっ た 。
 334もう 罪 を 犯し て は いけ ない 。
 335何 か もっと 悪い こと が 、 あなた の 身 に 起る かも 知れ ない から 」 。
 336彼 は 出 て 行っ て 、 自分 を いやし た の は イエス で あっ た と 、 ユダヤ人たち に 告げ た 。
 337その ため ユダヤ人たち は 、 安息日 に この よう な こと を し た と 言っ て 、 イエス を 責め た 。
 338そこで 、 イエス は 彼ら に 答え られ た 、
 339「 わたし の 父 は 今 に 至る まで 働い て おら れる 。
 340わたし も 働く の で ある 」 。
 341この ため に ユダヤ人たち は 、 ますます イエス を 殺そ う と 計る よう に なっ た 。
 342それ は 、 イエス が 安息日 を 破ら れ た ばかり で は なく 、 神 を 自分 の 父 と 呼ん で 、 自分 を 神 と 等しい もの と さ れ た から で ある 。
 343さて 、 イエス は 彼ら に 答え て 言わ れ た 、
 344「 よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 345子 は 父 の なさる こと を 見 て する 以外 に 、 自分 から は 何事 も する こと が でき ない 。
 346父 の なさる こと で あれ ば すべて 、 子 も その とおり に する の で ある 。
 347なぜなら 、 父 は 子 を 愛し て 、 みずから なさる こと は 、 すべて 子 に お示し に なる から で ある 。
 348そして 、 それ よりも なお 大きな わざ を 、 お示し に なる であろう 。
 349あなたがた が 、 それ によって 不思議 に 思う ため で ある 。
 350すなわち 、 父 が 死人 を 起し て 命 を お与え に なる よう に 、 子 も また 、 その こころ に かなう 人々 に 命 を 与える であろう 。
 351父 は だれ を も さばか ない 。
 352さばき の こと は すべて 、 子 に ゆだね られ た から で ある 。
 353それ は 、 すべて の 人 が 父 を 敬う と同様に 、 子 を 敬う ため で ある 。
 354子 を 敬わ ない 者 は 、 子 を つかわさ れ た 父 を も 敬わ ない 。
 355よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 356わたし の 言葉 を 聞い て 、 わたし を つかわさ れ た かた を 信じる 者 は 、 永遠 の 命 を 受け 、 また さばか れる こと が なく 、 死 から 命 に 移っ て いる の で ある 。
 357よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 358死ん だ 人たち が 、 神 の 子 の 声 を 聞く 時 が 来る 。
 359今 すでに き て いる 。
 360そして 聞く 人 は 生きる であろう 。
 361それ は 、 父 が ご自分 の うち に 生命 を お持ち に なっ て いる と同様に 、 子 に も また 、 自分 の うち に 生命 を 持つ こと を お許し に なっ た から で ある 。
 362そして 子 は 人 の 子 で ある から 、 子 に さばき を 行う 権威 を お与え に なっ た 。
 363この こと を 驚く に は 及ば ない 。
 364墓 の 中 に いる 者たち が みな 神 の 子 の 声 を 聞き 、 善 を おこなっ た 人々 は 、 生命 を 受ける ため に よみがえり 、 悪 を おこなっ た 人々 は 、 さばき を 受ける ため に よみがえって 、 それぞれ 出 て くる 時 が 来る であろう 。
 365わたし は 、 自分 から は 何事 も する こと が でき ない 。
 366ただ 聞く まま に さばく の で ある 。
 367そして 、 わたし の この さばき は 正しい 。
 368それ は 、 わたし 自身 の 考え で する の で は なく 、 わたし を つかわさ れ た かた の 、 み旨 を 求め て いる から で ある 。
 369もし 、 わたし が 自分自身 について あかし を する ならば 、 わたし の あかし は ほんとう で は ない 。
 370わたし について あかし を する かた は ほか に あり 、 そして 、 その 人 が する あかし が ほんとう で ある こと を 、 わたし は 知っ て いる 。
 371あなたがた は ヨハネ の もと へ 人 を つかわし た が 、 その とき 彼 は 真理 について あかし を し た 。
 372わたし は 人 から あかし を 受け ない が 、 この こと を 言う の は 、 あなたがた が 救わ れる ため で ある 。
 373ヨハネ は 燃え て 輝く あかり で あっ た 。
 374あなたがた は 、 しばらく の 間 その 光 を 喜び 楽しも う と し た 。
 375しかし 、 わたし に は 、 ヨハネ の あかし よりも 、 もっと 力 ある あかし が ある 。
 376父 が わたし に 成就 さ せ よう と し て お与え に なっ た わざ 、 すなわち 、 今 わたし が し て いる この わざ が 、 父 の わたし を つかわさ れ た こと を あかし し て いる 。
 377また 、 わたし を つかわさ れ た 父 も 、 ご自分 で わたし について あかし を さ れ た 。
 378あなたがた は 、 まだ その み声 を 聞い た こと も なく 、 その み姿 を 見 た こと も ない 。
 379また 、 神 が つかわさ れ た 者 を 信じ ない から 、 神 の 御言 は あなたがた の うち に とどまっ て い ない 。
 380あなたがた は 、 聖書 の 中 に 永遠 の 命 が ある と 思っ て 調べ て いる が 、 この 聖書 は 、 わたし について あかし を する もの で ある 。
 381しかも 、 あなたがた は 、 命 を 得る ため に わたし の もと に こ よう と も し ない 。
 382わたし は 人 から の 誉 を 受ける こと は し ない 。
 383しかし 、 あなたがた の うち に は 神 を 愛する 愛 が ない こと を 知っ て いる 。
 384わたし は 父 の 名 によって き た のに 、 あなたがた は わたし を 受けいれ ない 。
 385もし 、 ほか の 人 が 彼 自身 の 名 によって 来る ならば 、 その 人 を 受けいれる の であろう 。
 386互 に 誉 を 受け ながら 、 ただ ひとり の 神 から の 誉 を 求め よう と し ない あなたがた は 、 どうして 信じる こと が でき よう か 。
 387わたし が あなたがた の こと を 父 に 訴える と 、 考え て は いけ ない 。
 388あなたがた を 訴える 者 は 、 あなたがた が 頼み と し て いる モーセ その 人 で ある 。
 389もし 、 あなたがた が モーセ を 信じ た ならば 、 わたし を も 信じ た であろう 。
 390モーセ は 、 わたし について 書い た の で ある 。
 391しかし 、 モーセ の 書い た もの を 信じ ない ならば 、 どうして わたし の 言葉 を 信じる だろう か 」 。
 392その のち 、 イエス は ガリラヤ の 海 、 すなわち 、 テベリヤ湖 の 向こう岸 へ 渡ら れ た 。
 393すると 、 大ぜい の 群衆 が イエス に つい て き た 。
 394病人たち に なさっ て い た しるし を 見 た から で ある 。
 395イエス は 山 に 登っ て 、 弟子たち と 一緒 に そこ で 座 に つか れ た 。
 396時に 、 ユダヤ人 の 祭 で ある 過越 が 間近 に なっ て い た 。
 397イエス は 目 を あげ 、 大ぜい の 群衆 が 自分 の 方 に 集まっ て 来る の を 見 て 、 ピリポ に 言わ れ た 、
 398「 どこ から パン を 買っ て き て 、 この 人々 に 食べ させ よう か 」 。
 399これ は ピリポ を ためそ う と し て 言わ れ た の で あっ て 、 ご自分 で は し よう と する こと を 、 よく ご承知 で あっ た 。
 400すると 、 ピリポ は イエス に 答え た 、
 401「 二百 デナリ の パン が あっ て も 、 めいめい が 少し ずつ いただく に も 足り ます まい 」 。
 402弟子 の ひとり 、 シモン・ペテロ の 兄弟 アンデレ が イエス に 言っ た 、
 403「 ここ に 、 大麦 の パン 五 つ と 、 さかな 二 ひき と を 持っ て いる 子供 が い ます 。
 404しかし 、 こんな に 大ぜい の 人 で は 、 それ が 何 に なり ましょ う 」 。
 405イエス は 「 人々 を すわら せ なさい 」 と 言わ れ た 。
 406その 場所 に は 草 が 多かっ た 。
 407そこ に すわっ た 男 の 数 は 五千 人 ほど で あっ た 。
 408そこで 、 イエス は パン を 取り 、 感謝 し て から 、 すわっ て いる 人々 に 分け与え 、 また 、 さかな を も 同様 に し て 、 彼ら の 望む だけ 分け与え られ た 。
 409人々 が じゅうぶん に 食べ た のち 、 イエス は 弟子たち に 言わ れ た 、
 410「 少し でも むだ に なら ない よう に 、 パンくず の あまり を 集め なさい 」 。
 411そこで 彼ら が 集める と 、 五 つ の 大麦 の パン を 食べ て 残っ た パンくず は 、 十二 の かご に いっぱい に なっ た 。
 412人々 は イエス の なさっ た この しるし を 見 て 、 「 ほんとう に 、 この 人 こそ 世 に きたる べき 預言者 で ある 」 と 言っ た 。
 413イエス は 人々 が き て 、 自分 を とらえ て 王 に し よう と し て いる と 知っ て 、 ただ ひとり 、 また 山 に 退か れ た 。
 414夕方 に なっ た とき 、 弟子たち は 海べ に 下り 、 舟 に 乗っ て 海 を 渡り 、 向こう岸 の カペナウム に 行き かけ た 。
 415すでに 暗く なっ て い た のに 、 イエス は まだ 彼ら の ところ に おいで に なら なかっ た 。
 416その 上 、 強い 風 が 吹い て き て 、 海 は 荒れ 出し た 。
 417四 、 五十 丁 こぎ出し た とき 、 イエス が 海 の 上 を 歩い て 舟 に 近づい て こ られる の を 見 て 、 彼ら は 恐れ た 。
 418すると 、 イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 419「 わたし だ 、
 420恐れる こと は ない 」 。
 421そこで 、 彼ら は 喜ん で イエス を 舟 に 迎え よう と し た 。
 422すると 舟 は 、 すぐ 、 彼ら が 行こ う と し て い た 地 に 着い た 。
 423その 翌日 、 海 の 向こう岸 に 立っ て い た 群衆 は 、 そこ に 小舟 が 一 そう しか なく 、 また イエス は 弟子たち と 一緒 に 小舟 に お乗り に なら ず 、 ただ 弟子たち だけ が 船出 し た の を 見 た 。
 424しかし 、 数 そう の 小舟 が テベリヤ から き て 、 主 が 感謝 さ れ た のち パン を 人々 に 食べ させ た 場所 に 近づい た 。
 425群衆 は 、 イエス も 弟子たち も そこ に い ない と 知っ て 、 それら の 小舟 に 乗り 、 イエス を たずね て カペナウム に 行っ た 。
 426そして 、 海 の 向こう岸 で イエス に 出会っ た ので 言っ た 、
 427「 先生 、 いつ 、 ここ に おいで に なっ た の です か 」 。
 428イエス は 答え て 言わ れ た 、
 429「 よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 430あなたがた が わたし を 尋ね て き て いる の は 、 しるし を 見 た ため で は なく 、 パン を 食べ て 満腹 し た から で ある 。
 431朽ちる 食物 の ため で は なく 、 永遠 の 命 に 至る 朽ち ない 食物 の ため に 働く が よい 。
 432これ は 人 の 子 が あなたがた に 与える もの で ある 。
 433父 なる 神 は 、 人 の 子 に それ を ゆだね られ た の で ある 」 。
 434そこで 、 彼ら は イエス に 言っ た 、
 435「 神 の わざ を 行う ため に 、 わたしたち は 何 を し たら よい でしょう か 」 。
 436イエス は 彼ら に 答え て 言わ れ た 、
 437「 神 が つかわさ れ た 者 を 信じる こと が 、 神 の わざ で ある 」 。
 438彼ら は イエス に 言っ た 、
 439「 わたしたち が 見 て あなた を 信じる ため に 、 どんな しるし を 行っ て 下さい ます か 。
 440どんな こと を し て 下さい ます か 。
 441わたしたち の 先祖 は 荒野 で マナ を 食べ まし た 。
 442それ は 『 天 より の パン を 彼ら に 与え て 食べ させ た 』 と 書い て ある とおり です 」 。
 443そこで イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 444「 よくよく 言っ て おく 。
 445天 から の パン を あなたがた に 与え た の は 、 モーセ で は ない 。
 446天 から の まこと の パン を あなたがた に 与える の は 、 わたし の 父 な の で ある 。
 447神 の パン は 、 天 から 下っ て き て 、 この 世 に 命 を 与える もの で ある 」 。
 448彼ら は イエス に 言っ た 、
 449「 主 よ 、 その パン を いつも わたしたち に 下さい 」 。
 450イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 451「 わたし が 命 の パン で ある 。
 452わたし に 来る 者 は 決して 飢える こと が なく 、 わたし を 信じる 者 は 決して かわく こと が ない 。
 453しかし 、 あなたがた に 言っ た が 、 あなたがた は わたし を 見 た のに 信じ よう と は し ない 。
 454父 が わたし に 与え て 下さる 者 は 皆 、 わたし に 来る であろう 。
 455そして 、 わたし に 来る 者 を 決して 拒み は し ない 。
 456わたし が 天 から 下っ て き た の は 、 自分 の こころ の まま を 行う ため で は なく 、 わたし を つかわさ れ た かた の みこころ を 行う ため で ある 。
 457わたし を つかわさ れ た かた の みこころ は 、 わたし に 与え て 下さっ た 者 を 、 わたし が ひとり も 失わ ずに 、 終り の 日 に よみがえら せる こと で ある 。
 458わたし の 父 の みこころ は 、 子 を 見 て 信じる 者 が 、 ことごとく 永遠 の 命 を 得る こと な の で ある 。
 459そして 、 わたし は その 人々 を 終り の 日 に よみがえら せる であろう 」 。
 460ユダヤ人ら は 、 イエス が 「 わたし は 天 から 下っ て き た パン で ある 」 と 言わ れ た ので 、 イエス について つぶやき 始め た 。
 461そして 言っ た 、
 462「 これ は ヨセフ の 子 イエス で は ない か 。
 463わたしたち は その 父母 を 知っ て いる で は ない か 。
 464わたし は 天 から 下っ て き た と 、 どうして 今 いう の か 」 。
 465イエス は 彼ら に 答え て 言わ れ た 、
 466「 互 に つぶやい て は いけ ない 。
 467わたし を つかわさ れ た 父 が 引きよせ て 下さら なけれ ば 、 だれ も わたし に 来る こと は でき ない 。
 468わたし は 、 その 人々 を 終り の 日 に よみがえら せる であろう 。
 469預言者 の 書 に 、 『 彼ら は みな 神 に 教え られる であろう 』 と 書い て ある 。
 470父 から 聞い て 学ん だ 者 は 、 みな わたし に 来る の で ある 。
 471神 から 出 た 者 の ほか に 、 だれ か が 父 を 見 た の で は ない 。
 472その 者 だけ が 父 を 見 た の で ある 。
 473よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 474信じる 者 に は 永遠 の 命 が ある 。
 475わたし は 命 の パン で ある 。
 476あなたがた の 先祖 は 荒野 で マナ を 食べ た が 、 死ん で しまっ た 。
 477しかし 、 天 から 下っ て き た パン を 食べる 人 は 、 決して 死ぬ こと は ない 。
 478わたし は 天 から 下っ て き た 生き た パン で ある 。
 479それ を 食べる 者 は 、 いつ まで も 生きる であろう 。
 480わたし が 与える パン は 、 世 の 命 の ため に 与える わたし の 肉 で ある 」 。
 481そこで 、 ユダヤ人ら が 互 に 論じ て 言っ た 、
 482「 この 人 は どうして 、 自分 の 肉 を わたしたち に 与え て 食べ させる こと が でき よう か 」 。
 483イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 484「 よくよく 言っ て おく 。
 485人 の 子 の 肉 を 食べ ず 、 また 、 その 血 を 飲ま なけれ ば 、 あなたがた の 内 に 命 は ない 。
 486わたし の 肉 を 食べ 、 わたし の 血 を 飲む 者 に は 、 永遠 の 命 が あり 、 わたし は その 人 を 終り の 日 に よみがえら せる であろう 。
 487わたし の 肉 は まこと の 食物 、 わたし の 血 は まこと の 飲み物 で ある 。
 488わたし の 肉 を 食べ 、 わたし の 血 を 飲む 者 は わたし に おり 、 わたし も また その 人 に おる 。
 489生ける 父 が わたし を つかわさ れ 、 また 、 わたし が 父 によって 生き て いる よう に 、 わたし を 食べる 者 も わたし によって 生きる であろう 。
 490天 から 下っ て き た パン は 、 先祖たち が 食べ た が 死ん で しまっ た よう な もの で は ない 。
 491この パン を 食べる 者 は 、 いつ まで も 生きる であろう 」 。
 492これら の こと は 、 イエス が カペナウム の 会堂 で 教え て おら れ た とき に 言わ れ た もの で ある 。
 493弟子たち の うち の 多く の 者 は 、 これ を 聞い て 言っ た 、
 494「 これ は 、 ひどい 言葉 だ 。
 495だれ が そんな こと を 聞い て おら れ よう か 」 。
 496しかし イエス は 、 弟子たち が その こと で つぶやい て いる の を 見破っ て 、 彼ら に 言わ れ た 、
 497「 この こと が あなたがた の つまずき に なる の か 。
 498それでは 、 もし 人 の 子 が 前 に い た 所 に 上る の を 見 たら 、 どう なる の か 。
 499人 を 生かす もの は 霊 で あっ て 、 肉 は なん の 役 に も 立た ない 。
 500わたし が あなたがた に 話し た 言葉 は 霊 で あり 、 また 命 で ある 。
 501しかし 、 あなたがた の 中 に は 信じ ない 者 が いる 」 。
 502イエス は 、 初め から 、 だれ が 信じ ない か 、 また 、 だれ が 彼 を 裏切る か を 知っ て おら れ た の で ある 。
 503そして イエス は 言わ れ た 、
 504「 それだから 、 父 が 与え て 下さっ た 者 で なけれ ば 、 わたし に 来る こと は でき ない と 、 言っ た の で ある 」 。
 505それ 以来 、 多く の 弟子たち は 去っ て いっ て 、 もはや イエス と 行動 を 共 に し なかっ た 。
 506そこで イエス は 十二 弟子 に 言わ れ た 、
 507「 あなたがた も 去ろ う と する の か 」 。
 508シモン・ペテロ が 答え た 、
 509「 主 よ 、 わたしたち は 、 だれ の ところ に 行き ましょ う 。
 510永遠 の 命 の 言 を もっ て いる の は あなた です 。
 511わたしたち は 、 あなた が 神 の 聖者 で ある こと を 信じ 、 また 知っ て い ます 」 。
 512イエス は 彼ら に 答え られ た 、
 513「 あなたがた 十二 人 を 選ん だ の は 、 わたし で は なかっ た か 。
 514それだのに 、 あなたがた の うち の ひとり は 悪魔 で ある 」 。
 515これ は 、 イスカリオテ の シモン の 子 ユダ を さし て 言わ れ た の で ある 。
 516この ユダ は 、 十二 弟子 の ひとり で あり ながら 、 イエス を 裏切ろ う と し て い た 。
 517その のち 、 イエス は ガリラヤ を 巡回 し て おら れ た 。
 518ユダヤ人たち が 自分 を 殺そ う と し て い た ので 、 ユダヤ を 巡回 し よう と は さ れ なかっ た 。
 519時 に 、 ユダヤ人 の 仮庵 の 祭 が 近づい て い た 。
 520そこで 、 イエス の 兄弟たち が イエス に 言っ た 、
 521「 あなた が し て おら れる わざ を 弟子たち に も 見せる ため に 、 ここ を 去り ユダヤ に 行っ て は いかが です 。
 522自分 を 公け に あらわそ う と 思っ て いる 人 で 、 隠れ て 仕事 を する もの は あり ませ ん 。
 523あなた が これら の こと を する からには 、 自分 を はっきり と 世 に あらわし なさい 」 。
 524こう 言っ た の は 、 兄弟たち も イエス を 信じ て い なかっ た から で ある 。
 525そこで イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 526「 わたし の 時 は まだ き て い ない 。
 527しかし 、 あなたがた の 時 は いつも 備わっ て いる 。
 528世 は あなたがた を 憎み 得 ない が 、 わたし を 憎ん で いる 。
 529わたし が 世 の おこない の 悪い こと を 、 あかし し て いる から で ある 。
 530あなたがた こそ 祭 に 行き なさい 。
 531わたし は この 祭 に は 行か ない 。
 532わたし の 時 は まだ 満ち て い ない から 」 。
 533彼ら に こう 言っ て 、 イエス は ガリラヤ に とどまっ て おら れ た 。
 534しかし 、 兄弟たち が 祭 に 行っ た あと で 、 イエス も 人目 に たた ぬ よう に 、 ひそか に 行か れ た 。
 535ユダヤ人ら は 祭 の 時 に 、 「 あの 人 は どこ に いる の か 」 と 言っ て 、 イエス を 捜し て い た 。
 536群衆 の 中 に 、 イエス について いろいろ と うわさ が 立っ た 。
 537ある 人々 は 、 「 あれ は よい 人 だ 」 と 言い 、 他 の 人々 は 、 「 いや 、 あれ は 群衆 を 惑わし て いる 」 と 言っ た 。
 538しかし 、 ユダヤ人ら を 恐れ て 、 イエス の こと を 公然 と 口 に する 者 は い なかっ た 。
 539祭 も 半ば に なっ て から 、 イエス は 宮 に 上っ て 教え 始め られ た 。
 540すると 、 ユダヤ人たち は 驚い て 言っ た 、
 541「 この 人 は 学問 を し た こと も ない のに 、 どうして 律法 の 知識 を もっ て いる の だろう 」 。
 542そこで イエス は 彼ら に 答え て 言わ れ た 、
 543「 わたし の 教 は わたし 自身 の 教 で は なく 、 わたし を つかわさ れ た かた の 教 で ある 。
 544神 の みこころ を 行お う と 思う 者 で あれ ば 、 だれ でも 、 わたし の 語っ て いる この 教 が 神 から の もの か 、 それとも 、 わたし 自身 から 出 た もの か 、 わかる であろう 。
 545自分 から 出 た こと を 語る 者 は 、 自分 の 栄光 を 求める が 、 自分 を つかわさ れ た かた の 栄光 を 求める 者 は 真実 で あっ て 、 その 人 の 内 に は 偽り が ない 。
 546モーセ は あなたがた に 律法 を 与え た で は ない か 。
 547それだのに 、 あなたがた の うち に は 、 その 律法 を 行う 者 が ひとり も ない 。
 548あなたがた は 、 なぜ わたし を 殺そ う と 思っ て いる の か 」 。
 549群衆 は 答え た 、
 550「 あなた は 悪霊 に 取りつか れ て いる 。
 551だれ が あなた を 殺そ う と 思っ て いる もの か 」 。
 552イエス は 彼ら に 答え て 言わ れ た 、
 553「 わたし が 一 つ の わざ を し た ところ 、 あなたがた は 皆 それ を 見 て 驚い て いる 。
 554モーセ は あなたがた に 割礼 を 命じ た ので 、 ( これ は 、 実は 、 モーセ から 始まっ た の で は なく 、 先祖たち から 始まっ た もの で ある ) あなたがた は 安息日 に も 人 に 割礼 を 施し て いる 。
 555もし 、 モーセ の 律法 が 破ら れ ない よう に 、 安息日 で あっ て も 割礼 を 受ける の なら 、 安息日 に 人 の 全身 を 丈夫 に し て やっ た からといって 、 どうして 、 そんな に おこる の か 。
 556うわべ で 人 を さばか ない で 、 正しい さばき を する が よい 」 。
 557さて 、 エルサレム の ある 人たち が 言っ た 、
 558「 この 人 は 人々 が 殺そ う と 思っ て いる 者 で は ない か 。
 559見よ 、
 560彼 は 公然 と 語っ て いる のに 、 人々 は これ に対して 何 も 言わ ない 。
 561役人たち は 、 この 人 が キリスト で ある こと を 、 ほんとう に 知っ て いる の で は なかろ う か 。
 562わたしたち は この 人 が どこ から き た の か 知っ て いる 。
 563しかし 、 キリスト が 現れる 時 に は 、 どこ から 来る の か 知っ て いる 者 は 、 ひとり も い ない 」 。
 564イエス は 宮 の 内 で 教え ながら 、 叫ん で 言わ れ た 、
 565「 あなたがた は 、 わたし を 知っ て おり 、 また 、 わたし が どこ から き た か も 知っ て いる 。
 566しかし 、 わたし は 自分 から き た の で は ない 。
 567わたし を つかわさ れ た かた は 真実 で ある が 、 あなたがた は 、 その かた を 知ら ない 。
 568わたし は 、 その かた を 知っ て いる 。
 569わたし は その かた の もと から き た 者 で 、 その かた が わたし を つかわさ れ た の で ある 」 。
 570そこで 人々 は イエス を 捕え よう と 計っ た が 、 だれ ひとり 手 を かける 者 は なかっ た 。
 571イエス の 時 が 、 まだ き て い なかっ た から で ある 。
 572しかし 、 群衆 の 中 の 多く の 者 が 、 イエス を 信じ て 言っ た 、
 573「 キリスト が き て も 、 この 人 が 行っ た よりも 多く の しるし を 行う だろう か 」 。
 574群衆 が イエス について この よう な うわさ を し て いる の を 、 パリサイ人たち は 耳 に し た 。
 575そこで 、 祭司長たち や パリサイ人たち は 、 イエス を 捕え よう と し て 、 下役ども を つかわし た 。
 576イエス は 言わ れ た 、
 577「 今 しばらく の 間 、 わたし は あなたがた と 一緒 に い て 、 それから 、 わたし を おつかわし に なっ た かた の みもと に 行く 。
 578あなたがた は わたし を 捜す であろう が 、 見つける こと は でき ない 。
 579そして わたし の いる 所 に 、 あなたがた は 来る こと が でき ない 」 。
 580そこで ユダヤ人たち は 互 に 言っ た 、
 581「 わたしたち が 見つける こと が でき ない という の は 、 どこ へ 行こ う と し て いる の だろう 。
 582ギリシヤ人 の 中 に 離散 し て いる 人たち の ところ に でも 行っ て 、 ギリシヤ人 を 教え よう と いう の だろう か 。
 583また 、 『 わたし を 捜す が 、 見つける こと は でき ない 。 そして わたし の いる 所 に は 来る こと が でき ない だろう 』 と 言っ た その 言葉 は 、 どういう 意味 だろう 」 。
 584祭 の 終り の 大事 な 日 に 、 イエス は 立っ て 、 叫ん で 言わ れ た 、
 585「 だれ でも かわく 者 は 、 わたし の ところ に き て 飲む が よい 。
 586わたし を 信じる 者 は 、 聖書 に 書い て ある とおり 、 その 腹 から 生ける 水 が 川 と なっ て 流れ出る であろう 」 。
 587これ は 、 イエス を 信じる 人々 が 受け よう と し て いる 御霊 を さし て 言わ れ た の で ある 。
 588すなわち 、 イエス は まだ 栄光 を 受け て おら れ なかっ た ので 、 御霊 が まだ 下っ て い なかっ た の で ある 。
 589群衆 の ある 者 が これら の 言葉 を 聞い て 、 「 この かた は 、 ほんとう に 、 あの 預言者 で ある 」 と 言い 、 ほか の 人たち は 「 この かた は キリスト で ある 」 と 言い 、 また 、 ある 人々 は 、 「 キリスト は まさか 、 ガリラヤ から は 出 て こ ない だろう 。 キリスト は 、 ダビデ の 子孫 から 、 また ダビデ の い た ベツレヘム の 村 から 出る と 、 聖書 に 書い て ある で は ない か 」 と 言っ た 。
 590こうして 、 群衆 の 間 に イエス の こと で 分争 が 生じ た 。
 591彼ら の うち の ある 人々 は 、 イエス を 捕え よう と 思っ た が 、 だれ ひとり 手 を かける 者 は なかっ た 。
 592さて 、 下役ども が 祭司長たち や パリサイ人たち の ところ に 帰っ て き た ので 、 彼ら は その 下役ども に 言っ た 、
 593「 なぜ 、 あの 人 を 連れ て こ なかっ た の か 」 。
 594下役ども は 答え た 、
 595「 この 人 の 語る よう に 語っ た 者 は 、 これ まで に あり ませ ん でし た 」 。
 596パリサイ人たち が 彼ら に 答え た 、
 597「 あなたがた まで が 、 だまさ れ て いる の で は ない か 。
 598役人たち や パリサイ人たち の 中 で 、 ひとり で も 彼 を 信じ た 者 が あっ た だろう か 。
 599律法 を わきまえ ない この 群衆 は 、 のろわ れ て いる 」 。
 600彼ら の 中 の ひとり で 、 以前 に イエス に 会い に き た こと の ある ニコデモ が 、 彼ら に 言っ た 、
 601「 わたしたち の 律法 によれば 、 まず その 人 の 言い分 を 聞き 、 その 人 の し た こと を 知っ た 上 で なけれ ば 、 さばく こと を し ない の で は ない か 」 。
 602彼ら は 答え て 言っ た 、
 603「 あなた も ガリラヤ出 な の か 。
 604よく 調べ て み なさい 、
 605ガリラヤ から は 預言者 が 出る もの で は ない こと が 、 わかる だろう 」 。
 606〔 そして 、 人々 は おのおの 家 に 帰っ て 行っ た 。
 607イエス は オリブ山 に 行か れ た 。
 608朝早く また 宮 に はいら れる と 、 人々 が 皆 みもと に 集まっ て き た ので 、 イエス は すわっ て 彼ら を 教え て おら れ た 。
 609すると 、 律法学者たち や パリサイ人たち が 、 姦淫 を し て いる 時 に つかまえ られ た 女 を ひっぱっ て き て 、 中 に 立た せ た 上 、 イエス に 言っ た 、
 610「 先生 、 この 女 は 姦淫 の 場 で つかまえ られ まし た 。
 611モーセ は 律法 の 中 で 、 こういう 女 を 石 で 打ち殺せ と 命じ まし た が 、 あなた は どう 思い ます か 」 。
 612彼ら が そう 言っ た の は 、 イエス を ためし て 、 訴える 口実 を 得る ため で あっ た 。
 613しかし 、 イエス は 身 を かがめ て 、 指 で 地面 に 何 か 書い て おら れ た 。
 614彼ら が 問い 続ける ので 、 イエス は 身 を 起し て 彼ら に 言わ れ た 、
 615「 あなたがた の 中 で 罪 の ない 者 が 、 まず この 女 に 石 を 投げつける が よい 」 。
 616そして また 身 を かがめ て 、 地面 に 物 を 書き つづけ られ た 。
 617これ を 聞く と 、 彼ら は 年寄 から 始め て 、 ひとりびとり 出 て 行き 、 ついに 、 イエス だけ に なり 、 女 は 中 に い た まま 残さ れ た 。
 618そこで イエス は 身 を 起し て 女 に 言わ れ た 、
 619「 女 よ 、 みんな は どこ に いる か 。
 620あなた を 罰する 者 は なかっ た の か 」 。
 621女 は 言っ た 、
 622「 主 よ 、 だれ も ござい ませ ん 」 。
 623イエス は 言わ れ た 、
 624「 わたし も あなた を 罰し ない 。
 625お帰り なさい 。
 626今後 は もう 罪 を 犯さ ない よう に 」 。 〕
 627イエス は 、 また 人々 に 語っ て こう 言わ れ た 、
 628「 わたし は 世 の 光 で ある 。
 629わたし に 従っ て 来る 者 は 、 やみ の うち を 歩く こと が なく 、 命 の 光 を もつ であろう 」 。
 630すると パリサイ人たち が イエス に 言っ た 、
 631「 あなた は 、 自分 の こと を あかし し て いる 。
 632あなた の あかし は 真実 で は ない 」 。
 633イエス は 彼ら に 答え て 言わ れ た 、
 634「 たとい 、 わたし が 自分 の こと を あかし し て も 、 わたし の あかし は 真実 で ある 。
 635それ は 、 わたし が どこ から き た の か 、 また 、 どこ へ 行く の か を 知っ て いる から で ある 。
 636しかし 、 あなたがた は 、 わたし が どこ から き て 、 どこ へ 行く の か を 知ら ない 。
 637あなたがた は 肉 によって 人 を さばく が 、 わたし は だれ も さばか ない 。
 638しかし 、 もし わたし が さばく と すれ ば 、 わたし の さばき は 正しい 。
 639なぜなら 、 わたし は ひとり で は なく 、 わたし を つかわさ れ た かた が 、 わたし と 一緒 だ から で ある 。
 640あなたがた の 律法 に は 、 ふたり による 証言 は 真実 だ と 、 書い て ある 。
 641わたし 自身 の こと を あかし する の は 、 わたし で ある し 、 わたし を つかわさ れ た 父 も 、 わたし の こと を あかし し て 下さる の で ある 」 。
 642すると 、 彼ら は イエス に 言っ た 、
 643「 あなた の 父 は どこ に いる の か 」 。
 644イエス は 答え られ た 、
 645「 あなたがた は 、 わたし を も わたし の 父 を も 知っ て い ない 。
 646もし 、 あなたがた が わたし を 知っ て い た なら 、 わたし の 父 を も 知っ て い た であろう 」 。
 647イエス が 宮 の 内 で 教え て い た 時 、 これら の 言葉 を さいせん箱 の そば で 語ら れ た の で ある が 、 イエス の 時 が まだ き て い なかっ た ので 、 だれ も 捕える 者 が なかっ た 。
 648さて 、 また 彼ら に 言わ れ た 、
 649「 わたし は 去っ て 行く 。
 650あなたがた は わたし を 捜し求める であろう 。
 651そして 自分 の 罪 の うち に 死ぬ であろう 。
 652わたし の 行く 所 に は 、 あなたがた は 来る こと が でき ない 」 。
 653そこで ユダヤ人たち は 言っ た 、
 654「 わたし の 行く 所 に 、 あなたがた は 来る こと が でき ない と 、 言っ た の は 、 あるいは 自殺 でも し よう と する つもり か 」 。
 655イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 656「 あなたがた は 下 から 出 た 者 だ が 、 わたし は 上 から き た 者 で ある 。
 657あなたがた は この世 の 者 で ある が 、 わたし は この世 の 者 で は ない 。
 658だから わたし は 、 あなたがた は 自分 の 罪 の うち に 死ぬ であろう と 、 言っ た の で ある 。
 659もし わたし が そういう 者 で ある こと を あなたがた が 信じ なけれ ば 、 罪 の うち に 死ぬ こと に なる から で ある 」 。
 660そこで 彼ら は イエス に 言っ た 、
 661「 あなた は 、 いったい 、 どういう かた です か 」 。
 662イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 663「 わたし が どういう 者 で ある か は 、 初め から あなたがた に 言っ て いる で は ない か 。
 664あなたがた について 、 わたし の 言う べき こと 、 さばく べき こと が 、 たくさん ある 。
 665しかし 、 わたし を つかわさ れ た かた は 真実 な かた で ある 。
 666わたし は 、 その かた から 聞い た まま を 世 に むかっ て 語る の で ある 」 。
 667彼ら は 、 イエス が 父 について 話し て おら れ た こと を 悟ら なかっ た 。
 668そこで イエス は 言わ れ た 、
 669「 あなたがた が 人 の 子 を 上げ て しまっ た 後 はじめて 、 わたし が そういう 者 で ある こと 、 また 、 わたし は 自分 から は 何 も せ ず 、 ただ 父 が 教え て 下さっ た まま を 話し て い た こと が 、 わかっ て くる であろう 。
 670わたし を つかわさ れ た かた は 、 わたし と 一緒 に おら れる 。
 671わたし は 、 いつも 神 の みこころ に かなう こと を し て いる から 、 わたし を ひとり 置きざり に なさる こと は ない 」 。
 672これら の こと を 語ら れ た ところ 、 多く の 人々 が イエス を 信じ た 。
 673イエス は 自分 を 信じ た ユダヤ人たち に 言わ れ た 、
 674「 もし わたし の 言葉 の うち に とどまっ て おる なら 、 あなたがた は 、 ほんとう に わたし の 弟子 な の で ある 。
 675また 真理 を 知る であろう 。
 676そして 真理 は 、 あなたがた に 自由 を 得 させる であろう 」 。
 677そこで 、 彼ら は イエス に 言っ た 、
 678「 わたしたち は アブラハム の 子孫 で あっ て 、 人 の 奴隷 に なっ た こと など は 、 一 度 も ない 。
 679どうして 、 あなたがた に 自由 を 得 させる であろう と 、 言わ れる の か 」 。
 680イエス は 彼ら に 答え られ た 、
 681「 よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 682すべて 罪 を 犯す 者 は 罪 の 奴隷 で ある 。
 683そして 、 奴隷 は いつ まで も 家 に いる 者 で は ない 。
 684しかし 、 子 は いつ まで も いる 。
 685だから 、 もし 子 が あなたがた に 自由 を 得 させる ならば 、 あなたがた は 、 ほんとう に 自由 な 者 と なる の で ある 。
 686わたし は 、 あなたがた が アブラハム の 子孫 で ある こと を 知っ て いる 。
 687それだのに 、 あなたがた は わたし を 殺そ う と し て いる 。
 688わたし の 言葉 が 、 あなたがた の うち に 根 を おろし て い ない から で ある 。
 689わたし は わたし の 父 の もと で 見 た こと を 語っ て いる が 、 あなたがた は 自分 の 父 から 聞い た こと を 行っ て いる 」 。
 690彼ら は イエス に 答え て 言っ た 、
 691「 わたしたち の 父 は アブラハム で ある 」 。
 692イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 693「 もし アブラハム の 子 で ある なら 、 アブラハム の わざ を する が よい 。
 694ところが 今 、 神 から 聞い た 真理 を あなたがた に 語っ て き た この わたし を 、 殺そ う と し て いる 。
 695そんな こと を アブラハム は し なかっ た 。
 696あなたがた は 、 あなたがた の 父 の わざ を 行っ て いる の で ある 」 。
 697彼ら は 言っ た 、
 698「 わたしたち は 、 不品行 の 結果 うまれ た 者 で は ない 。
 699わたしたち に は ひとり の 父 が ある 。
 700それ は 神 で ある 」 。
 701イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 702「 神 が あなたがた の 父 で ある ならば 、 あなたがた は わたし を 愛する はず で ある 。
 703わたし は 神 から 出 た 者 、 また 神 から き て いる 者 で ある から だ 。
 704わたし は 自分 から き た の で は なく 、 神 から つかわさ れ た の で ある 。
 705どうして あなたがた は 、 わたし の 話す こと が わから ない の か 。
 706あなたがた が 、 わたし の 言葉 を 悟る こと が でき ない から で ある 。
 707あなたがた は 自分 の 父 、 すなわち 、 悪魔 から 出 て き た 者 で あっ て 、 その 父 の 欲望 どおり を 行お う と 思っ て いる 。
 708彼 は 初め から 、 人殺し で あっ て 、 真理 に 立つ 者 で は ない 。
 709彼 の うち に は 真理 が ない から で ある 。
 710彼 が 偽り を 言う とき 、 いつも 自分 の 本音 を はい て いる の で ある 。
 711彼 は 偽り者 で あり 、 偽り の 父 で ある から だ 。
 712しかし 、 わたし が 真理 を 語っ て いる ので 、 あなたがた は わたし を 信じ よう と し ない 。
 713あなたがた の うち 、 だれ が わたし に 罪 が ある と 責め うる の か 。
 714わたし は 真理 を 語っ て いる のに 、 なぜ あなたがた は 、 わたし を 信じ ない の か 。
 715神 から き た 者 は 神 の 言葉 に 聞き従う が 、 あなたがた が 聞き従わ ない の は 、 神 から き た 者 で ない から で ある 」 。
 716ユダヤ人たち は イエス に 答え て 言っ た 、
 717「 あなた は サマリヤ人 で 、 悪霊 に 取りつか れ て いる と 、 わたしたち が 言う の は 、 当然 で は ない か 」 。
 718イエス は 答え られ た 、
 719「 わたし は 、 悪霊 に 取りつか れ て いる の で は なくて 、 わたし の 父 を 重んじ て いる の だ が 、 あなたがた は わたし を 軽んじ て いる 。
 720わたし は 自分 の 栄光 を 求め て は い ない 。
 721それ を 求める かた が 別 に ある 。
 722その かた は 、 また さばく かた で ある 。
 723よくよく 言っ て おく 。
 724もし 人 が わたし の 言葉 を 守る ならば 、 その 人 は いつ まで も 死 を 見る こと が ない であろう 」 。
 725ユダヤ人たち が 言っ た 、
 726「 あなた が 悪霊 に 取りつか れ て いる こと が 、 今 わかっ た 。
 727アブラハム は 死に 、 預言者たち も 死ん で いる 。
 728それだのに 、 あなた は 、 わたし の 言葉 を 守る 者 は いつ まで も 死 を 味わう こと が ない であろう と 、 言わ れる 。
 729あなた は 、 わたしたち の 父 アブラハム より 偉い の だろう か 。
 730彼 も 死に 、 預言者たち も 死ん だ で は ない か 。
 731あなた は 、 いったい 、 自分 を だれ と 思っ て いる の か 」 。
 732イエス は 答え られ た 、
 733「 わたし が もし 自分 に 栄光 を 帰する なら 、 わたし の 栄光 は 、 むなしい もの で ある 。
 734わたし に 栄光 を 与える かた は 、 わたし の 父 で あっ て 、 あなたがた が 自分 の 神 だ と 言っ て いる の は 、 その かた の こと で ある 。
 735あなたがた は その 神 を 知っ て い ない が 、 わたし は 知っ て いる 。
 736もし わたし が 神 を 知ら ない と 言う ならば 、 あなたがた と 同じ よう な 偽り者 で あろ う 。
 737しかし 、 わたし は その かた を 知り 、 その 御言 を 守っ て いる 。
 738あなたがた の 父 アブラハム は 、 わたし の この 日 を 見 よう と し て 楽しん で い た 。
 739そして それ を 見 て 喜ん だ 」 。
 740そこで ユダヤ人たち は イエス に 言っ た 、
 741「 あなた は まだ 五十 に も なら ない のに 、 アブラハム を 見 た の か 」 。
 742イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 743「 よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 744アブラハム の 生れる 前 から わたし は 、 いる の で ある 」 。
 745そこで 彼ら は 石 を とっ て 、 イエス に 投げつけ よう と し た 。
 746しかし 、 イエス は 身 を 隠し て 、 宮 から 出 て 行か れ た 。
 747イエス が 道 を とおっ て おら れる とき 、 生れつき の 盲人 を 見 られ た 。
 748弟子たち は イエス に 尋ね て 言っ た 、
 749「 先生 、 この 人 が 生れつき 盲人 な の は 、 だれ が 罪 を 犯し た ため です か 。
 750本人 です か 、
 751それとも その 両親 です か 」 。
 752イエス は 答え られ た 、
 753「 本人 が 罪 を 犯し た の で も なく 、 また 、 その 両親 が 犯し た の で も ない 。
 754ただ 神 の みわざ が 、 彼 の 上 に 現れる ため で ある 。
 755わたしたち は 、 わたし を つかわさ れ た かた の わざ を 、 昼 の 間 に し なけれ ば なら ない 。
 756夜 が 来る 。
 757すると 、 だれ も 働け なく なる 。
 758わたし は 、 この世 に いる 間 は 、 世 の 光 で ある 」 。
 759イエス は そう 言っ て 、 地 に つばき を し 、 その つばき で 、 どろ を つくり 、 その どろ を 盲人 の 目 に 塗っ て 言わ れ た 、
 760「 シロアム ( つかわさ れ た 者 、 の 意 ) の 池 に 行っ て 洗い なさい 」 。
 761そこで 彼 は 行っ て 洗っ た 。
 762そして 見える よう に なっ て 、 帰っ て 行っ た 。
 763近所 の 人々 や 、 彼 が もと 、 こじき で あっ た の を 見知っ て い た 人々 が 言っ た 、
 764「 この 人 は 、 すわっ て こじき を し て い た 者 で は ない か 」 。
 765ある 人々 は 「 その 人 だ 」 と 言い 、 他 の 人々 は 「 いや 、 ただ あの 人 に 似 て いる だけ だ 」 と 言っ た 。
 766しかし 、 本人 は 「 わたし が それ だ 」 と 言っ た 。
 767そこで 人々 は 彼 に 言っ た 、
 768「 では 、 おまえ の 目 は どうして あい た の か 」 。
 769彼 は 答え た 、
 770「 イエス という かた が 、 どろ を つくっ て 、 わたし の 目 に 塗り 、 『 シロアム に 行っ て 洗え 』 と 言わ れ まし た 。
 771それで 、 行っ て 洗う と 、 見える よう に なり まし た 」 。
 772人々 は 彼 に 言っ た 、
 773「 その 人 は どこ に いる の か 」 。
 774彼 は 「 知り ませ ん 」 と 答え た 。
 775人々 は 、 もと 盲人 で あっ た この 人 を 、 パリサイ人たち の ところ に つれ て 行っ た 。
 776イエス が どろ を つくっ て 彼 の 目 を あけ た の は 、 安息日 で あっ た 。
 777パリサイ人たち も また 、 「 どうして 見える よう に なっ た の か 」 、 と 彼 に 尋ね た 。
 778彼 は 答え た 、
 779「 あの かた が わたし の 目 に どろ を 塗り 、 わたし が それ を 洗い 、 そして 見える よう に なり まし た 」 。
 780そこで 、 ある パリサイ人たち が 言っ た 、
 781「 その 人 は 神 から き た 人 で は ない 。
 782安息日 を 守っ て い ない の だ から 」 。
 783しかし 、 ほか の 人々 は 言っ た 、
 784「 罪 の ある 人 が 、 どうして その よう な しるし を 行う こと が でき よう か 」 。
 785そして 彼ら の 間 に 分争 が 生じ た 。
 786そこで 彼ら は 、 もう 一 度 この 盲人 に 聞い た 、
 787「 おまえ の 目 を あけ て くれ た その 人 を 、 どう 思う か 」 。
 788「 預言者 だ と 思い ます 」 と 彼 は 言っ た 。
 789ユダヤ人たち は 、 彼 が もと 盲人 で あっ た が 見える よう に なっ た こと を 、 まだ 信じ なかっ た 。
 790ついに 彼ら は 、 目 が 見える よう に なっ た この 人 の 両親 を 呼ん で 、 尋ね て 言っ た 、
 791「 これ が 、 生れつき 盲人 で あっ た と 、 おまえたち の 言っ て いる むすこ か 。
 792それでは どうして 、 いま 目 が 見える の か 」 。
 793両親 は 答え て 言っ た 、
 794「 これ が わたしども の むすこ で ある こと 、 また 生れつき 盲人 で あっ た こと は 存じ て い ます 。
 795しかし 、 どうして いま 見える よう に なっ た の か 、 それ は 知り ませ ん 。
 796また 、 だれ が その 目 を あけ て 下さっ た の か も 知り ませ ん 。
 797あれ に 聞い て 下さい 。
 798あれ は もう おとな です から 、 自分 の こと は 自分 で 話せる でしょう 」 。
 799両親 は ユダヤ人たち を 恐れ て い た ので 、 こう 答え た の で ある 。
 800それ は 、 もし イエス を キリスト と 告白 する 者 が あれ ば 、 会堂 から 追い出す こと に 、 ユダヤ人たち が 既に 決め て い た から で ある 。
 801彼 の 両親 が 「 おとな です から 、 あれ に 聞い て 下さい 」 と 言っ た の は 、 その ため で あっ た 。
 802そこで 彼ら は 、 盲人 で あっ た 人 を もう 一 度 呼ん で 言っ た 、
 803「 神 に 栄光 を 帰する が よい 。
 804あの 人 が 罪人 で ある こと は 、 わたしたち に は わかっ て いる 」 。
 805すると 彼 は 言っ た 、
 806「 あの かた が 罪人 で ある かどうか 、 わたし は 知り ませ ん 。
 807ただ 一 つ の こと だけ 知っ て い ます 。
 808わたし は 盲 で あっ た が 、 今 は 見える という こと です 」 。
 809そこで 彼ら は 言っ た 、
 810「 その 人 は おまえ に 何 を し た の か 。
 811どんな に し て おまえ の 目 を あけ た の か 」 。
 812彼 は 答え た 、
 813「 その こと は もう 話し て あげ た のに 、 聞い て くれ ませ ん でし た 。
 814なぜ また 聞こ う と する の です か 。
 815あなたがた も 、 あの 人 の 弟子 に なり たい の です か 」 。
 816そこで 彼ら は 彼 を ののしっ て 言っ た 、
 817「 おまえ は あれ の 弟子 だ が 、 わたしたち は モーセ の 弟子 だ 。
 818モーセ に 神 が 語ら れ た という こと は 知っ て いる 。
 819だが 、 あの 人 が どこ から き た 者 か 、 わたしたち は 知ら ぬ 」 。
 820そこで 彼 が 答え て 言っ た 、
 821「 わたし の 目 を あけ て 下さっ た のに 、 その かた が どこ から き た か 、 ご存じない と は 、 不思議千万 です 。
 822わたしたち は この こと を 知っ て い ます 。
 823神 は 罪人 の 言う こと は お聞きいれ に なり ませ ん が 、 神 を 敬い 、 その みこころ を 行う 人 の 言う こと は 、 聞きいれ て 下さい ます 。
 824生れつき 盲 で あっ た 者 の 目 を あけ た 人 が ある という こと は 、 世界 が 始まっ て 以来 、 聞い た こと が あり ませ ん 。
 825もし あの かた が 神 から き た 人 で なかっ たら 、 何一つ でき なかっ た はず です 」 。
 826これ を 聞い て 彼ら は 言っ た 、
 827「 おまえ は 全く 罪 の 中 に 生れ て い ながら 、 わたしたち を 教え よう と する の か 」 。
 828そして 彼 を 外 へ 追い出し た 。
 829イエス は 、 その 人 が 外 へ 追い出さ れ た こと を 聞か れ た 。
 830そして 彼 に 会っ て 言わ れ た 、
 831「 あなた は 人 の 子 を 信じる か 」 。
 832彼 は 答え て 言っ た 、
 833「 主 よ 、 それ は どなた です か 。
 834その かた を 信じ たい の です が 」 。
 835イエス は 彼 に 言わ れ た 、
 836「 あなた は 、 もう その 人 に 会っ て いる 。
 837今 あなた と 話し て いる の が 、 その 人 で ある 」 。
 838すると 彼 は 、 「 主 よ 、 信じ ます 」 と 言っ て 、 イエス を 拝し た 。
 839そこで イエス は 言わ れ た 、
 840「 わたし が この世 に き た の は 、 さばく ため で ある 。
 841すなわち 、 見え ない 人たち が 見える よう に なり 、 見える 人たち が 見え ない よう に なる ため で ある 」 。
 842そこ に イエス と 一緒 に い た ある パリサイ人たち が 、 それ を 聞い て イエス に 言っ た 、
 843「 それでは 、 わたしたち も 盲 な の でしょう か 」 。
 844イエス は 彼ら に 言わ れ た 、
 845「 もし あなたがた が 盲人 で あっ た なら 、 罪 は なかっ た であろう 。
 846しかし 、 今 あなたがた が 『 見える 』 と 言い張る ところ に 、 あなたがた の 罪 が ある 。
 847よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 848羊 の 囲い に はいる の に 、 門 から で なく 、 ほか の 所 から のりこえ て 来る 者 は 、 盗人 で あり 、 強盗 で ある 。
 849門 から はいる 者 は 、 羊 の 羊飼 で ある 。
 850門番 は 彼 の ため に 門 を 開き 、 羊 は 彼 の 声 を 聞く 。
 851そして 彼 は 自分 の 羊 の 名 を よん で 連れ出す 。
 852自分 の 羊 を みな 出し て しまう と 、 彼 は 羊 の 先頭 に 立っ て 行く 。
 853羊 は その 声 を 知っ て いる ので 、 彼 に つい て 行く の で ある 。
 854ほか の 人 に は 、 つい て 行か ない で 逃げ去る 。
 855その 人 の 声 を 知ら ない から で ある 」 。
 856イエス は 彼ら に この 比喩 を 話さ れ た が 、 彼ら は 自分たち に お話し に なっ て いる の が 何 の こと だ か 、 わから なかっ た 。
 857そこで 、 イエス は また 言わ れ た 、
 858「 よくよく あなたがた に 言っ て おく 。
 859わたし は 羊 の 門 で ある 。
 860わたし よりも 前 に き た 人 は 、 みな 盗人 で あり 、 強盗 で ある 。
 861羊 は 彼ら に 聞き従わ なかっ た 。
 862わたし は 門 で ある 。
 863わたし を とおっ て はいる 者 は 救わ れ 、 また 出入り し 、 牧草 に ありつく であろう 。
 864盗人 が 来る の は 、 盗ん だり 、 殺し たり 、 滅ぼし たり する ため に ほかなら ない 。
 865わたし が き た の は 、 羊 に 命 を 得 させ 、 豊か に 得 させる ため で ある 。
 866わたし は よい 羊飼 で ある 。
 867よい 羊飼 は 、 羊 の ため に 命 を 捨てる 。
 868羊飼 で は なく 、 羊 が 自分 の もの で も ない 雇人 は 、 おおかみ が 来る の を 見る と 、 羊 を すて て 逃げ去る 。
 869そして 、 おおかみ は 羊 を 奪い 、 また 追い散らす 。
 870彼 は 雇人 で あっ て 、 羊 の こと を 心 に かけ て い ない から で ある 。
 871わたし は よい 羊飼 で あっ て 、 わたし の 羊 を 知り 、 わたし の 羊 は また 、 わたし を 知っ て いる 。
 872それ は ちょうど 、 父 が わたし を 知っ て おら れ 、 わたし が 父 を 知っ て いる の と 同じ で ある 。
 873そして 、 わたし は 羊 の ため に 命 を 捨てる の で ある 。
 874わたし に は また 、 この 囲い に い ない 他 の 羊 が ある 。
 875わたし は 彼ら を も 導か ね ば なら ない 。
 876彼ら も 、 わたし の 声 に 聞き従う であろう 。
 877そして 、 ついに 一 つ の 群れ 、 ひとり の 羊飼 と なる であろう 。
 878父 は 、 わたし が 自分 の 命 を 捨てる から 、 わたし を 愛し て 下さる の で ある 。
 879命 を 捨てる の は 、 それ を 再び 得る ため で ある 。
 880だれ か が 、 わたし から それ を 取り去る の で は ない 。
 881わたし が 、 自分 から それ を 捨てる の で ある 。
 882わたし に は 、 それ を 捨てる 力 が あり 、 また それ を 受ける 力 も ある 。
 883これ は わたし の 父 から 授かっ た 定め で ある 」 。
 884これら の 言葉 を 語ら れ た ため 、 ユダヤ人 の 間 に また も 分争 が 生じ た 。
 885その うち の 多く の 者 が 言っ た 、
 886「 彼 は 悪霊 に 取りつか れ て 、 気 が 狂っ て いる 。
 887どうして 、 あなたがた は その 言う こと を 聞く の か 」 。
 888他 の 人々 は 言っ た 、
 889「 それ は 悪霊 に 取りつか れ た 者 の 言葉 で は ない 。
 890悪霊 は 盲人 の 目 を あける こと が でき よう か 」 。
 891その ころ 、 エルサレム で 宮きよめ の 祭 が 行わ れ た 。
 892時 は 冬 で あっ た 。
 893イエス は 、 宮 の 中 に ある ソロモン の 廊 を 歩い て おら れ た 。
 894すると ユダヤ人たち が 、 イエス を 取り囲ん で 言っ た 、
 895「 いつ まで わたしたち を 不安 の まま に し て おく の か 。
 896あなた が キリスト で ある なら 、 そう と はっきり 言っ て いただき たい 」 。
 897イエス は 彼ら に 答え られ た 、
 898「 わたし は 話し た の だ が 、 あなたがた は 信じ よう と し ない 。
 899わたし の 父 の 名 によって し て いる すべて の わざ が 、 わたし の こと を あかし し て いる 。
 900あなたがた が 信じ ない の は 、 わたし の 羊 で ない から で ある 。
 901わたし の 羊 は わたし の 声 に 聞き従う 。
 902わたし は 彼ら を 知っ て おり 、 彼ら は わたし に つい て 来る 。
 903わたし は 、 彼ら に 永遠 の 命 を 与える 。
 904だから 、 彼ら は いつ まで も 滅びる こと が なく 、 また 、 彼ら を わたし の 手 から 奪い去る 者 は ない 。
 905わたし の 父 が わたし に 下さっ た もの は 、 すべて に まさる もの で ある 。
 906そして だれ も 父 の み手 から 、 それ を 奪い取る こと は でき ない 。
 907わたし と 父 と は 一 つ で ある 」 。
 908そこで ユダヤ人たち は 、 イエス を 打ち殺そ う と し て 、 また 石 を 取りあげ た 。
 909すると イエス は 彼ら に 答え られ た 、
 910「 わたし は 、 父 による 多く の よい わざ を 、 あなたがた に 示し た 。
 911その 中 の どの わざ の ため に 、 わたし を 石 で 打ち殺そ う と する の か 」 。
 912ユダヤ人たち は 答え た 、
 913「 あなた を 石 で 殺そ う と する の は 、 よい わざ を し た から で は なく 、 神 を 汚し た から で ある 。
 914また 、 あなた は 人間 で ある のに 、 自分 を 神 と し て いる から で ある 」 。
 915イエス は 彼ら に 答え られ た 、
 916「 あなたがた の 律法 に 、 『 わたし は 言う あなたがた は 神々 で ある 、 』 と 書い て ある で は ない か 。
 917神 の 言 を 託さ れ た 人々 が 、 神々 と いわ れ て おる と すれ ば 、 ( そして 聖書 の 言 は 、 すたる こと が あり 得 ない ) 父 が 聖別 し て 、 世 に つかわさ れ た 者 が 、 『 わたし は 神 の 子 で ある 』 と 言っ た からとて 、 どうして 『 あなた は 神 を 汚す 者 だ 』 と 言う の か 。
 918もし わたし が 父 の わざ を 行わ ない と すれ ば 、 わたし を 信じ なくて も よい 。
 919しかし 、 もし 行っ て いる なら 、 たとい わたし を 信じ なくて も 、 わたし の わざ を 信じる が よい 。
 920そう すれ ば 、 父 が わたし に おり 、 また 、 わたし が 父 に おる こと を 知っ て 悟る であろう 」 。
 921そこで 、 彼ら は また イエス を 捕え よう と し た が 、 イエス は 彼ら の 手 を のがれ て 、 去っ て 行か れ た 。
 922さて 、 イエス は また ヨルダン の 向こう岸 、 すなわち 、 ヨハネ が 初め に バプテスマ を 授け て い た 所 に 行き 、 そこ に 滞在 し て おら れ た 。
 923多く の 人々 が イエス の ところ に き て 、 互 に 言っ た 、
 924「 ヨハネ は なん の しるし も 行わ なかっ た が 、 ヨハネ が このかた について 言っ た こと は 、 皆 ほんとう で あっ た 」 。
 925そして 、 そこ で 多く の 者 が イエス を 信じ た 。
 926さて 、 ひとり の 病人 が い た 。
 927ラザロ と いい 、 マリヤ と その 姉妹 マルタ の 村 ベタニヤ の 人 で あっ た 。
 928この マリヤ は 主 に 香油 を ぬり 、 自分 の 髪の毛 で 、 主 の 足 を ふい た 女 で あっ て 、 病気 で あっ た の は 、 彼女 の 兄弟 ラザロ で あっ た 。
 929姉妹たち は 人 を イエス の もと に つかわし て 、 「 主 よ 、 ただ今 、 あなた が 愛し て おら れる 者 が 病気 を し て い ます 」 と 言わ せ た 。
 930イエス は それ を 聞い て 言わ れ た 、
 931「 この 病気 は 死ぬ ほど の もの で は ない 。
 932それ は 神 の 栄光 の ため 、 また 、 神 の 子 が それ によって 栄光 を 受ける ため の もの で ある 」 。
 933イエス は 、 マルタ と その 姉妹 と ラザロ と を 愛し て おら れ た 。
 934ラザロ が 病気 で ある こと を 聞い て から 、 なお ふつ か 、 その おら れ た 所 に 滞在 さ れ た 。
 935それから 弟子たち に 、 「 もう 一 度 ユダヤ に 行こ う 」 と 言わ れ た 。
 936弟子たち は 言っ た 、
 937「 先生 、 ユダヤ人ら が 、 さきほど も あなた を 石 で 殺そ う と し て い まし た のに 、 また そこ に 行か れる の です か 」 。
 938イエス は 答え られ た 、
 939「 一 日 に は 十二 時間 ある で は ない か 。
 940昼間 あるけ ば 、 人 は つまずく こと は ない 。
 941この世 の 光 を 見 て いる から で ある 。
 942しかし 、 夜 あるけ ば 、 つまずく 。
 943その 人 の うち に 、 光 が ない から で ある 」 。
 944そう 言わ れ た が 、 それから また 、 彼ら に 言わ れ た 、
 945「 わたしたち の 友 ラザロ が 眠っ て いる 。
 946わたし は 彼 を 起し に 行く 」 。
 947すると 弟子たち は 言っ た 、
 948「 主 よ 、 眠っ て いる の でし たら 、 助かる でしょう 」 。
 949イエス は ラザロ が 死ん だ こと を 言わ れ た の で ある が 、 弟子たち は 、 眠っ て 休ん で いる こと を さし て 言わ れ た の だ と 思っ た 。
 950すると イエス は 、 あからさま に 彼ら に 言わ れ た 、
 951「 ラザロ は 死ん だ の だ 。
 952そして 、 わたし が そこ に いあわせ なかっ た こと を 、 あなたがた の ため に 喜ぶ 。
 953それ は 、 あなたがた が 信じる よう に なる ため で ある 。
 954では 、 彼 の ところ に 行こ う 」 。
 955すると デドモ と 呼ば れ て いる トマス が 、 仲間 の 弟子たち に 言っ た 、
 956「 わたしたち も 行っ て 、 先生 と 一緒 に 死の う で は ない か 」 。
 957さて 、 イエス が 行っ て ごらん に なる と 、 ラザロ は すでに 四 日間 も 墓 の 中 に 置か れ て い た 。
 958ベタニヤ は エルサレム に 近く 、 二十五 丁 ばかり 離れ た ところ に あっ た 。
 959大ぜい の ユダヤ人 が 、 その 兄弟 の こと で 、 マルタ と マリヤ と を 慰め よう と し て き て い た 。
 960マルタ は イエス が こ られ た と 聞い て 、 出迎え に 行っ た が 、 マリヤ は 家 で すわっ て い た 。
 961マルタ は イエス に 言っ た 、
 962「 主 よ 、 もし あなた が ここ に い て 下さっ た なら 、 わたし の 兄弟 は 死な なかっ た でしょう 。
 963しかし 、 あなた が どんな こと を お願い に なっ て も 、 神 は かなえ て 下さる こと を 、 わたし は 今 でも 存じ て い ます 」 。
 964イエス は マルタ に 言わ れ た 、
 965「 あなた の 兄弟 は よみがえる であろう 」 。
 966マルタ は 言っ た 、
 967「 終り の 日 の よみがえり の 時 よみがえる こと は 、 存じ て い ます 」 。
 968イエス は 彼女 に 言わ れ た 、
 969「 わたし は よみがえり で あり 、 命 で ある 。
 970わたし を 信じる 者 は 、 たとい 死ん で も 生きる 。
 971また 、 生き て い て 、 わたし を 信じる 者 は 、 いつ まで も 死な ない 。
 972あなた は これ を 信じる か 」 。
 973マルタ は イエス に 言っ た 、
 974「 主 よ 、 信じ ます 。
 975あなた が この世 に きたる べき キリスト 、 神 の 御子 で ある と 信じ て おり ます 」 。
 976マルタ は こう 言っ て から 、 帰っ て 姉妹 の マリヤ を 呼び 、 「 先生 が おいで に なっ て 、 あなた を 呼ん で おら れ ます 」 と 小声 で 言っ た 。
 977これ を 聞い た マリヤ は すぐ 立ち上がっ て 、 イエス の もと に 行っ た 。
 978イエス は まだ 村 に 、 はいっ て こ られ ず 、 マルタ が お迎え し た その 場所 に おら れ た 。
 979マリヤ と 一緒 に 家 に い て 彼女 を 慰め て い た ユダヤ人たち は 、 マリヤ が 急い で 立ち上がっ て 出 て 行く の を 見 て 、 彼女 は 墓 に 泣き に 行く の であろう と 思い 、 その あと から つい て 行っ た 。
 980マリヤ は 、 イエス の おら れる 所 に 行っ て お目にかかり 、 その 足もと に ひれ伏し て 言っ た 、
 981「 主 よ 、 もし あなた が ここ に い て 下さっ た なら 、 わたし の 兄弟 は 死な なかっ た でしょう 」 。
 982イエス は 、 彼女 が 泣き 、 また 、 彼女 と 一緒 に き た ユダヤ人たち も 泣い て いる の を ごらん に なり 、 激しく 感動 し 、 また 心 を 騒が せ 、 そして 言わ れ た 、
 983「 彼 を どこ に 置い た の か 」 。
 984彼ら は イエス に 言っ た 、
 985「 主 よ 、 き て 、 ごらん 下さい 」 。
 986イエス は 涙 を 流さ れ た 。
 987すると ユダヤ人たち は 言っ た 、
 988「 ああ 、 なんと 彼 を 愛し て おら れ た こと か 」 。
 989しかし 、 彼ら の ある 人たち は 言っ た 、
 990「 あの 盲人 の 目 を あけ た この 人 でも 、 ラザロ を 死なせ ない よう に は 、 でき なかっ た の か 」 。
 991イエス は また 激しく 感動 し て 、 墓 に はいら れ た 。
 992それ は 洞穴 で あっ て 、 そこ に 石 が はめ て あっ た 。
 993イエス は 言わ れ た 、
 994「 石 を 取りのけ なさい 」 。
 995死ん だ ラザロ の 姉妹 マルタ が 言っ た 、
 996「 主 よ 、 もう 臭く なっ て おり ます 。
 997四 日 も たっ て い ます から 」 。
 998イエス は 彼女 に 言わ れ た 、
 999「 もし 信じる なら 神 の 栄光 を 見る であろう と 、 あなた に 言っ た で は ない か 」 。
 1000人々 は 石 を 取りのけ た 。
 1001すると 、 イエス は 目 を 天 に むけ て 言わ れ た 、
 1002「 父 よ 、 わたし の 願い を お聞き 下さっ た こと を 感謝 し ます 。
 1003あなた が いつ でも わたし の 願い を 聞きいれ て 下さる こと を 、 よく 知っ て い ます 。
 1004しかし 、 こう 申し ます の は 、 そば に 立っ て いる 人々 に 、 あなた が わたし を つかわさ れ た こと を 、 信じ させる ため で あり ます 」 。
 1005こう 言い ながら 、 大声 で 「 ラザロ よ 、 出 て き なさい 」 と 呼ばわ れ た 。
 1006すると 、 死人 は 手足 を 布 で まか れ 、 顔 も 顔おおい で 包ま れ た まま 、 出 て き た 。
 1007イエス は 人々 に 言わ れ た 、
 1008「 彼 を ほどい て やっ て 、 帰ら せ なさい 」 。
 1009マリヤ の ところ に き て 、 イエス の なさっ た こと を 見 た 多く の ユダヤ人たち は 、 イエス を 信じ た 。
 1010しかし 、 その うち の 数 人 が パリサイ人たち の ところ に 行っ て 、 イエス の さ れ た こと を 告げ た 。
 1011そこで 、 祭司長たち と パリサイ人たち と は 、 議会 を 召集 し て 言っ た 、
 1012「 この 人 が 多く の しるし を 行っ て いる のに 、 お互 は 何 を し て いる の だ 。
 1013もし この まま に し て おけ ば 、 みんな が 彼 を 信じる よう に なる だろう 。
 1014その うえ 、 ローマ人 が やってき て 、 わたしたち の 土地 も 人民 も 奪っ て しまう であろう 」 。
 1015彼ら の うち の ひとり で 、 その 年 の 大祭司 で あっ た カヤパ が 、 彼ら に 言っ た 、
 1016「 あなたがた は 、 何 も わかっ て い ない し 、 ひとり の 人 が 人民 に 代っ て 死ん で 、 全国民 が 滅び ない よう に なる の が わたしたち にとって 得 だ という こと を 、 考え て も い ない 」 。
 1017この こと は 彼 が 自分 から 言っ た の で は ない 。
 1018彼 は この 年 の 大祭司 で あっ た ので 、 預言 を し て 、 イエス が 国民 の ため に 、 ただ 国民 の ため だけ で は なく また 、 散在 し て いる 神 の 子ら を 一 つ に 集める ため に 、 死ぬ こと に なっ て いる と 、 言っ た の で ある 。
 1019彼ら は この 日 から イエス を 殺そ う と 相談 し た 。
 1020その ため イエス は 、 もはや 公然 と ユダヤ人 の 間 を 歩か ない で 、 そこ を 出 て 、 荒野 に 近い 地方 の エフライム という 町 に 行か れ 、 そこ に 弟子たち と 一緒 に 滞在 し て おら れ た 。
 1021さて 、 ユダヤ人 の 過越 の 祭 が 近づい た ので 、 多く の 人々 は 身 を きよめる ため に 、 祭 の 前 に 、 地方 から エルサレム へ 上っ た 。
 1022人々 は イエス を 捜し求め 、 宮 の 庭 に 立っ て 互 に 言っ た 、
 1023「 あなたがた は どう 思う か 。
 1024イエス は この 祭 に こ ない の だろう か 」 。
 1025祭司長たち と パリサイ人たち と は 、 イエス を 捕え よう と し て 、 その いどころ を 知っ て いる 者 が あれ ば 申し出よ 、 という 指令 を 出し て い た 。