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news_KAHOKU_73のコンテキスト表示

title:Kahoku Shimpo newspaper article
date:2014/01/01
source:K201401010A0F50XX00001
genre:news
subcorpus:KAHOKU SHIMPO
terms of use:by permission of KAHOKU SHIMPO PUBLISHING CO. (c)


 1第63 回 河北文化賞
 2/ 不断 の 努力 、 東北 照らす
 3◎ 地域
 4がん登録 により がん対策 の 向上 に 寄与
 5/ 宮城県新生物レジストリー委員会
 6情報活用 、 全国基準 に
 7日本人 の 死亡原因 第1 位 を 占める 「 がん 」 。
 8集団検診 の 有効性 など がん対策 を 評価 する に は 罹患(りかん)率 、 生存率 といった 基礎データ が 欠かせ ない 。
 9データ は 患者 の 年齢 や 性別 、 住所 、 診断名 など を 一つ一つ 登録 し た 「 がん登録 」 の 分析 で 得 られる 。
 10宮城県 の がん登録 は スタッフ が 主要病院 を 訪ね て 直接 症例 を 集め て いる こと から 、 登録漏れ が 約10 % に とどまり 国際的 な 評価 が 高い 。
 11この 事業 を 担う の が 東北大 と 県 、 県医師会 で 構成 する 「 宮城県新生物レジストリー委員会 」 だ 。
 12県内 の がん登録 は 、 東北大医学部初代公衆衛生学講座教授 の 故瀬木三雄氏 が 全国 に 先駆け 1959 年 に 始め た 。
 1371 年 に 事業 を 県 に 移管 する 際 に レジストリー を 設立 し た 。
 14現在 は 、 県対がん協会 ( 仙台市青葉区 ) の がん登録室 が 実務 に 当たる 。
 15瀬木氏 は 戦後 、 旧厚生省時代 に 母子健康手帳 を 考案 し た 公衆衛生 の 権威 。
 16レジストリー実務委員長 で 東北大大学医学系研究科 の 辻一郎教授 ( 公衆衛生学 ) は 「 やがて 経済成長 に伴い 、 がん が 死亡原因 の 主流 に なる と 見込ん で い た 」 と 瀬木氏 の 高い 先見性 を 評価 する 。
 17登録 さ れ た 情報 は 県民 の がん予防 に 役立て られ て いる だけ で なく 、 乳がん検診 へ の マンモグラフィー導入 の 根拠 として 利用 さ れる など 国 の がん対策 に も 貢献 する 。
 182013 年 12 月 に は 国 が 登録情報 を 一元管理 する と 定め た 「 がん登録推進法 」 が 成立 し 、 宮城 の がん登録 は 全国基準 に なっ た 。
 19< 宮城県新生物レジストリー委員会 >
 20県内 の 主要 約30 病院 の 協力 を 得 て 年間 約2万 件 の 情報 を 登録 し て いる 。
 21県対がん協会がん登録室 の スタッフ は 7 人 。
 22複数 病院 に 通院 する 患者 の 情報 を 整理 する 「 名寄せ 」 の 作業 など に 当たっ て いる 。
 23◎ 多年 にわたり 東北能楽界 の 発展向上 に 貢献
 24能楽師・喜多流職分 佐々木宗生さん ( 74 )
 25/ 中尊寺 から 継承 に 力
 26岩手県平泉町 の 中尊寺 は 代々 の 仙台藩主 の 擁護 の 下 、 喜多流 を 継承 し て き た 。
 27神事能 を 取り仕切る シテ方 円乗院 に 生まれ 、 3 歳 で 稽古 を 始め た 。
 28大学入学 と 同時 に 喜多流宗家 の 内弟子 と なり 、 本格的 に 修業 を 積ん だ 。
 29平泉町 の 大文字送り火 に 合わせ て 1975 年 に 始め た 中尊寺薪能 は 東北 の 夏 の 風物詩 として 定着 し た 。
 30仙台市制 100 周年 の 89 年 、 仙台薪能 を 発起 し 、 藩祖伊達政宗 の 摺上原 ( すりあげはら ) の 戦勝 を 主題 に し た 秘曲 「 摺上 」 を 舞っ た 。
 31「 伊達家 に 恩 を 感じ て いる 。 仙台 の 節目 の 年 に 能楽 で お祝い し たい と 思っ た 」 と 振り返る 。
 32仙台薪能 は 青葉能 に 引き継が れ 、 市民 に 親しま れ て いる 。
 33「 能 に は 山川草木 を 敬う 日本人 の 心 、 感性 が 含ま れ て いる 」 と 言葉 に 力 を 込める 。
 34多く の 人 に 能 に 触れ て もらお う と 、 父 の 実高氏 ( 故人 ) が つくっ た 喜多流 の 愛好家団体 「 喜桜会 」 を 中心 に 、 宮城 、 岩手 、 秋田県 の 各地 に 出向い て 指導 する 。
 35仙台藩 が 再興 し た 中尊寺白山神社 の 能舞台 は 、 かやぶき の 格調高い 造り を 今 に 伝える 。
 36「 舞う と 能 の 精神 を 自然 に 感じる こと が できる 。 この 能舞台 を 守る ため に も 地元 の 熱い 思い を 絶やし て は いけ ない 」 と 語る 。
 37受賞 を 「 能 を 支える 東北 の 多く の 愛好家仲間 に 代わっ て お受け し たい 」 と 喜び 、 これ から も 能楽 の 振興 に 尽力 する こと を 誓う 。
 38自身 の 目標 は 「 年 を 重ね て から 初めて 務め られる 曲 が ある 。 季節 を 選び 、 中尊寺 で 自分なり の 能 を 舞う 機会 を つくり たい 」 と 話す 。
 39< ささき・むねお > 1939 年 岩手県平泉町生まれ 。
 40国学院大卒 。
 417 歳 で 喜多流 十四 世 宗家 の 「 隅田川 」 子方 で 初舞台 を 踏む 。
 42喜多流職分 として 69 年 「 猩々乱 ( しょうじょうみだれ ) 」 、 82 年 に 中尊寺 で 「 道成寺 」 を 披演 。
 43中尊寺 の 神事能 を 30 年 以上 指導 する 。
 44◎ 日本車いすバスケットボール選手権 で 5 連覇 達成
 45/ 宮城MAX ( マックス )
 46実戦形式 の 練習 、 結実
 47車いすバスケットボール は 今や 障害者スポーツ の 代表格 と なっ た 。
 48その 国内クラブチーム の 頂点 に 君臨 する 。
 49昨年 5 月 の 日本選手権 ( 東京・東京体育館 ) で 前人未到 の 5 連覇 を 達成 し た 。
 5016 チーム が 争っ た 日本選手権 は 、 準決勝 で 名古屋 の チーム と の 接戦 を 制する と 、 決勝 は 「 NOEXCUSE 」 ( 東京 ) に 32 点 差 で 快勝 。
 5110 月 の 全国障害者スポーツ大会 で も 、 チーム の 選手 が 主力 と なっ た 仙台市チーム が 3連覇 し た 。
 52メンバー は 週 4 日 、 仕事後 に 練習 で 汗 を 流す 。
 53「 長年 目指し て き た の は 展開 の 速い バスケ 」 と 岩佐義明ヘッドコーチ ( 55 ) 。
 54実戦形式 の 練習 に 時間 を かけ た 結果 、 「 走る スピード に加え 、 パス 、 シュート 、 攻守 の 切り替え の 速さ も 身に付い て き た 」 と 手応え を 語る 。
 552001 年 宮城県 で 行わ れ た 全国障害者スポーツ大会 で 3 位 と 躍進 し 全国 の 強豪 に 成長 。
 5604 年 アテネ・パラリンピック は ガード 藤井新悟 ( 35 ) 、 センター 藤本怜央 ( 30 ) 両選手 が チーム から 初めて 日本代表 に 選ば れ た 。
 57拠点 の 仙台市宮城野区 の 体育館 は 東日本大震災 で 一時 使え なく なり 、 他 の 施設 を 渡り歩い て 練習 を 続け た 。
 58翌 12 年 の ロンドン・パラリンピック は 7 人 の 代表選手 を 輩出 。
 59その 一人 で ガード の 佐藤聡主将 ( 37 ) は 「 日本選手権 で は 、 どこ の チーム も 追い付け ない 連覇 の 記録 を 作り たい 」 と 話す 。
 602 月 に クラブチーム世界一 を 争う 大会 に 出場 する 予定 。
 61プロ も 参加 する 大会 だ が 、 藤井選手 は 「 やる からには 優勝 を 目指す 」 と 向上心 を 燃やす 。
 62< みやぎマックス > 1988 年 西多賀ワークキャンパスチーム ( 仙台市 ) と 宮城作業所チーム ( 宮城県利府町 ) が 合併 し 、 前身 の 「 宮城クラブ 」 を 結成 。
 632001 年 現在 の チーム名 に 変更 。
 64パラリンピック で 04 年 の アテネ大会 以降 、 日本代表選手 を 輩出 。
 65選手 は 男女 合わせ て 18 人 ( 昨年 12 月 20 日 現在 ) 。
 66◎ 多年 にわたり 東北日本画壇 の 発展向上 に 寄与
 67/ 日本画家 能島和明さん ( 69 )
 68命 を 削る 思い で 創作
 69鶴岡市 の 「 黒川能 」 ( 国指定重要無形民俗文化財 ) の シテ 、 恐山 ( むつ市 ) の イタコ 、 栗駒山 の 冬木立 -。
 70日本画家 として 地位 を 築い た 今 も 、 主題 と 軸足 が 東北 の 地 から 離れ た こと は ない 。
 71父 の 故康明さん も 1997 年度 の 河北文化賞 を 受賞 し た 日本画家 。
 72「 親子 で 受賞 でき 、 大変 光栄 。 東北 に 根 を 張っ た 画家 として 、 作品 が 東北 の 方々 の 心 に 残る よう に 描い て いき たい 」 と 喜ぶ 。
 73多摩美大 2 年 で 日展 に 初入選 し て 頭角 を 現し 、 その 後 も 賞 を 重ね た 。
 74奥深い 色彩 、 情感豊か な 風景 や 人物 は 高い 精神性 を たたえる 。
 75源流 に ある の は 、 1 歳 から 築館高卒業 まで を 過ごし た 宮城県築館町 ( 現栗原市 ) の 自然 だ 。
 76「 自然 と 対話 し た こと が 今 に 生き て いる 。 東北 の 大地 が 鍛え て くれ た 」 と 振り返る 。
 771996 年 、 風景画 に 取り組む ため 、 栗原市栗駒 に アトリエ を 構え た 。
 786 年間 住ん だ 後 も 折 に 触れ て 通う 。
 79「 中央 で 活躍 できる 画家 を 育て よう 」 と 、 仙台市 で 日本画 の 勉強会 を 開く など 後進 の 指導 に も 心 を 砕く 。
 80近年 の 作品 は 鬼 の よう な 気迫 が にじむ 。
 81黒川能 の シテ を 描い た 2013 年 の 日本芸術院賞受賞作 「 鐘巻 」 は 、 怨霊 と 化し た 女 の 情念 に 厳しい 創作姿勢 が 重なり合う 。
 82「 命 を 削る 思い で 描い て いる 。
 83あの世 を 描く の だ から 、 魂 を 取ら れる ぐらい の 覚悟 が ない と 」 。
 84完成後 は 2 カ月間 寝込ん だ 。
 8580 歳 で 筆 を おく つもり だ 。
 86「 一 作 一 作 が 遺作 と なる 気持ち で 打ち込む 。
 87それ が 社会 や 人々 の 力 に なれ ば うれしい 」
 88< のうじま・かずあき > 1944 年 東京都生まれ 。
 89多摩美大卒 。
 90日本画家 の 故奥田元宋氏 に 師事 。
 9166 、 74 年 に 河北美術展河北賞 、 72 、 75 年 に 日展特選 、 2009 年 日展文部科学大臣賞 、 13 年 日本芸術院賞 。
 92現在 、 日展理事 、 河北美術展顧問 。
 93◎ 高精度画像認識 の 研究 と その 応用展開 ならびに 情報技術 を 活用 し た 震災犠牲者 の 身元確認 における 功績
 94/ 東北大大学院情報科学研究科教授 青木孝文さん ( 48 )
 95歯 を データベース化
 96東日本大震災犠牲者 の 歯 の 情報 を データベース化 し 、 身元 の 特定 に つなげる システム を 開発 し た 。
 97膨大 な カルテ を 1 枚 ずつ 手作業 で 突き合わせ て 身元 を 確かめる 従来 の 手法 から スピード が 格段 に 早まっ た 。
 98専門 の 研究テーマ は 画像 を 高精度 で 認識 し 、 類似度 を 計測 する 「 位相限定相関法 」 という 技術 。
 99指紋認証 や 部品 の 欠陥検査 など 応用範囲 は 広い 。
 100産学官連携 で 地域企業 を 巻き込ん だ 研究開発 に 力 を 入れる 。
 101歯 から 身元不明遺体 の 個人 を 識別 する 研究 は 2005 年 に 始め た 。
 102当初 は 歯 の X線画像 を 基 に 照合 する 技術 開発 を 進め た が 、 震災 で は 歯科医院 が 被災 し て X線画像 を 集め られ ない など の 理由 で 活用 でき なかっ た 。
 103代わり に 考案 し た の が 遺体 の 歯科所見 を 用い た 照合方法 。
 104健全 な 歯 は 「 1 」 、 部分修復 は 「 2 」 など 歯 の 状態 によって 1 から 5 まで の 数字 を つけ 、 上下 の 歯 を データ化 し た 。
 105行方不明者 の 歯科情報 も カルテ から 数字 に 書き換え 、 該当者 を 検索 できる よう に し た 。
 106最後 は 歯科医 が 確認 し て 身元 の 特定 を 進め た 。
 107「 企業 と の 共同研究 で は 自分 の 技術 を そのまま 使う より 形 を 変え て 応用 する こと が 多い 。 震災 で も 現場 の 要求 に 合わせる こと が 必要 だっ た 」 と 振り返る 。
 108課題 も 残る 。
 109生前 の 歯科情報 の 収集 は 難しく 、 「 緊急時 に 入手 できる 仕組み づくり が 必要 」 と 訴える 。
 110X線画像 の 自動照合システム の 実用化 は これ から 。
 111「 震災 を 経験 し た 自分 が やる しか ない 」 と 誓う 。
 112< あおき・たかふみ > 1965 年 石巻市生まれ 。
 113東北大工学部電子工学科卒 、 92 年 同大大学院工学研究科博士課程修了 。
 1142002 年 から 現職 。
 11512 年 4 月 に 副学長 就任 。
 116専門 は 画像情報工学 。
 117計測自動制御学会常任理事 など を 歴任 。